年に一度の一斉清掃が、
今年は例の事情で中止になってしまったために
いつも雑草が生い茂ってしまう場所の草刈りを有志だけでやることになった。
と言っても、みんなに声をかけたので、ほぼいつものメンバーでの作業。

1人でやると2時間ほどかかる作業が、みんなでやれば30分もかからず終わる。
作業も終えて、自分の体を見たら
全身に「くっつき虫」「ひっつきむし」という、植物のタネが張り付いていた。
手袋、マスク、帽子、Tシャツ、ズボン、靴下、靴すべてにビッチリと。

写真のこいつ。
私が担当した場所だけに生い茂っていたやつ。
背丈ほどもあったので、このくっつき虫とは知らずに両手で持って引き抜いた。
それをぐるぐるって丸めてゴミ袋に入れたら、もう全身にこのタネが付着。
「付着」なんてもんじゃない。「接着」に近い。
叩いても、払っても、ガムテープでやってもびくともしない。

結局作業終了後に全部脱いで。
ひとつひとつ爪の先を使ってこそぎ落とすというか、皮膚のカサブタを剥がすように取っていった。
なんだかんだで地道に確実にひとつひとつ取っていくのが一番早かった。
草取りは30分ほどで終わったのに、その後のくっつき虫を剥がす作業に1時間以上を費やした。
このくっつき虫の正式名称は「荒地盗人萩」。
「アレチヌスビトハギ」と言うらしい。
これを名付けた人もおそらく全身にビッチリ張り付いたのだろう。
そう言う恨みがこもったような名前になっていた。