予想に反して起こった出来事に対して、
「こんなハズじゃなかった!」
「うまく行くハズだった!」
「ちゃんとお前に頼んだハズだぞ!」
「でもこれを乗り越えればうまくいくハズ、頑張ろう!」
この「はず」ってなんだ?
「ハズ」は「筈」と書く。
筈は、弓道の用語。
あの長い弓の上と下の部分で、弦を引っ掛けるところが弓筈(ゆはず)。

そして、矢の後ろの部分で弦に挟む方が矢筈(やはず)。

弦の太さに対して、筈の切り込みの幅が狭かったりしたら、
弦に矢筈がハマらない。
筈で、ちゃんと固定できないと矢を射れないし、もし射ってもどこに飛んでいくか判らない。
こんな筈じゃなかった!
この「筈」が「弦」と合わないとすべてがパーになってしまうのだ。
他にも弓道由来と思われる言葉がある。
「手の内を見せる」
この「手の内」とは、

弓を持つ手(弓手ゆんで・左手と書いてゆんでとも読む)の弓の握り方。
これがどのように弓を押すかで矢の飛び方に大きな違いが出る。
なので、その握り方、手のひらのどこの部分で押すか、どう押すか、どう緩めるかは流派によって秘密になっていた。
徐々にその秘密はゆるくなって広まるようになってきたが、その秘密を明らかにすることを「手の内を明かす」という。
明かしてくれない「手の内」は、相手の「手の内をよむ」。
「かけがえのない」
「かけ」とは、右手につける手袋のようなもの。自分に合った「かけ」は、人のかけを借りてやってもうまくいかないもの。いわゆる「かけがえのない」ものなのだ。
「勝手」
台所のことを「おかって」というが、その「勝手」は右手のこと。左手は弓を持つので自由に使えないが、右手は自由に使える。昔の奥さんは台所だけは自由に使えたことから「お勝手」と呼ばれ、その入り口は「勝手口」、「勝手にしろ!」という使い方になった。
「満を持す」
これも弓道用語。
半月状の弓が、ギューっと引かれて半月から満月状になり、それを維持している状態。絶好の機会。

このように弓道由来の言葉って似て日常的に使っていたりします。
言葉の由来を調べるってこれだからやめられない。
弓絡みで一番ピンとくるのは『手ぐすねを引く』ですかね、
学生時代はギリ粉って呼んでいたのかなぁ、松やにだっけ?
当時の弓は父親の物干し竿にされてるこの頃w
Aki さん
ギリ粉はカケにつける粉末の松脂だけど、
弦につける「手ぐすね」は「手ぐすね」って呼んでましたっけ?
あれってバイオリンの弓につける松脂と同じなんですかねぇ?