
「未来、たぶん日本。”ロボット”が実用化されて久しく、“人間型ロボット”(アンドロイド)が実用化されて間もない時代。」
冒頭に上記の文章が出る。
人間と見かけ状区別がつかない人間型ロボットが家庭にいて、コーヒーを入れてくれたり、話し相手になってくれたり、秘書のような役目をしてくれる。
人間と区別するために、頭の上に浮かぶ輪っかを表示させていないといけない。
命令に忠実であり、犯行は許されないようプログラムされている。
しかし、そんなアンドロイドにも苦悩がある。
ある時、高校生である主人公のアンドロイドが、街のある場所に行っていることがわかった。その場所を訪ねてみると「イヴの時間」と言うカフェだった。
そのカフェでは「この店ではロボットと人間を区別しません」と明記されていた。
頭の上の輪っかも表示させる必要がないので、誰が人間で誰がAndroidなのかもわからない。
友人とその店に入ると、そこには主人公のアンドロイドが店員に悩み相談をしていた。
主人公の気持ちがわからない、と。
ロボットと人間の違いとはなんだろう?
人間にも「本能」と言う最初からプログラムされているシステムがあり、
どうにもならない部分も思う以上に多い。
ロボットには感情がないというが、もしもそれが押し殺されていたとしたら、
さて、人間とロボットとの違うは一体どこにあるのだろうかと考えてしまいそうになる。
観ている最中から、かなり近未来のことだと思うようになった。
車の自動運転が乗り越えるべきハードルがあるように、ロボットの実用化もそれと同じくらい近い未来と思うばかり。それが楽しみなような、少し怖いような、そう考えさせられる佳作だった。