高校時代、初めて武道館へライブを見に行ったのがジェフ・ベックだった。
東京へ行くこと自体がとても緊張だったが、私にとってのギターの神様であるジェフを生で見て、生のギターを聴くことができるのは夢のようだった。そして、「哀しみの恋人たち」の演奏が始まった最初の1音でもう号泣していた。そんな夢の時間はあっという間に過ぎ去り、あれは夢だったとさえ思うほどだった。
それから数年後の大学時代。軽井沢の野外ライブにて、レモン色のストラトキャスターを持って爆音でギターを鳴らしたジェフは、当時の名ギタリストであるサンタナやTOTOのスティーブ・ルカサーとの共演であったが、その二人を完全にぶっちぎりで吹っ飛ばす破壊力であった。
そして最後は、今から8年前。私も結婚して息子も出来て、その息子も当時は大学生でベースをやっていたので、その息子を誘って大阪までライブを見に行った。すでに70歳であったジェフは、昔のまま、いやそれ以上の素晴らしいギターを聴かせてくれた。

たった4人編成のバンドなのに、この感動はなんだろうと、涙を流した。すごい凄すぎる。
それを愛すべき息子と共有できた時間は、今でも人生の宝物だ。
そのジェフ・ベックの訃報が、あまりにも突然に今朝届いた。
細菌性骨膜炎。
あれほど元気だったのに。
息子からも連絡が入り、高校時代に一緒にライブに行ったバンド仲間とも連絡を取り、大学時代に一緒にライブに行ったバンド仲間ともLINEでやりとりして、よくわかっていない妻にもこの悲しみを語り、どうにか平静を保っているが、悲しみは深くなるばかり。
自分にはどんなに練習しても絶対に弾けないギターを弾く人だった。初めてギターを聴いて号泣させてくれた人だった。
今までありがとうございました。
合掌
高校時代ロックを聞き出した当時、ミュージシャンの方々は皆年上なので、勝手におじさんだと思ってたけど、実はそれほど離れていないと思うようになるまで時間はかからなかったかな。
すでにたくさんの方々が鬼籍に入られ、自分もそう遠くない未来にそっち行くのかなと思うこの頃・・・
Akiさん
>実はそれほど離れていないと思うようになるまで時間はかからなかったかな。
それはありますよね。自分が18歳の時に一回り上の30歳というと少年とおじさんですけど、62歳と74歳というというほど変わらないかもしれませんよね。(^_^)
日本の著名なミュージシャンたちが追悼文を載せていますね。
しんちゃんママさん
日本のロックギタリストでこの人の影響を受けなかった人はいないだろうってくらいの人だと思います。
年齢の割にかなりアクティブに活躍していただけに、突然の死でした。
ギターには興味もなく、その方は知りませんが、自分が好きな歌手やピアニストが突然亡くなったらとても悲しいです。
現役で弾かれていたなら、なおいっそうですね。
あら、息子さんといっしょにコンサートに行かれた、良い思い出ですね。
アプリさん
>息子さんといっしょにコンサートに行かれた、良い思い出ですね。
そうなのです。一緒にこの人のライブに行けたことは、人生の宝物です。(^_^)