この寒い時期は飲む機会も少ないが、
晩ご飯に寿司を食べて、
熱い風呂に入った後のビールは格別にうまい。

それも「最初の一杯」は別格にうまい。
ゴクゴクと、香りも確認せずに一気に飲み干して「カッー〜ー! このために生きてるなぁ〜!」
最初の一杯が100点だとしたら、
2杯目以降は30点以下にまで下がる気がする。
ビールの温度も上昇するような気がするし、1杯目よりも苦味が気になったり、
「爽快感以外」のものが気になってきてしまう。
あれだけ欲しかった憧れのものも、
あまりにも簡単に手に入ってしまうと拍子抜けして、
今まで神輿に乗ってワッショイやっていた自分に興醒めしたりする。

問題はそこから。
一度評価を下げてしまったものを、
どのようにして価値を作っていくか。
どうにか良いところを見つけ、
悪いところは悪いなりに、
付加価値をチビチビと貼り付けていき、
最初とは別のものを作り上げていく。
これはこれで、
「最初の一杯」よりも、なんだか熟成されて味のあるものみたいに見えてくるもんだ。
そんなハリボテのようなもの。
自分って、そんなもので出来ている。