死後の世界を見てきたと言う人はいるが、今現在死後の世界にいると言う人と会った事はない。
死後の世界を見てきたと言う人は、本当にそう信じているのか、嘘をついているのかわからないが、もっともらしく話したりする。
死後の世界の人とコンタクト出来る人もいる。「あなたの亡くなったお婆さんが、お墓参りに来てくれないと寂しがっていますよ。今のそのご不運はそこからきているのかもしれません。」などともっともらしく言う。
そう言われたらなんだかそれっぽい気持ちになってしまって、「どうしたらいいのでしょう?」となる。
「小さな仏壇を作って、そこにお婆さんをお祀りして、毎朝お水をあげて”ありがとう”と念じましょう。」
このような話は、何かで不安になったり、不運なことが起こった時に必ずと言うくらい耳にする話だ。
そう言った話を全否定するつもりもないが、聞く方も話半分くらいにした方がいいと思っている。
「でもね、不思議とそうすると良い事が起こるようになるのよ」
「信じるも信じないもあなた次第です」
と、それっぽく修飾する。
目に見えないものの存在を意識する事は確かにある。
家にいても「あ、いま部屋の前を誰か通っていった」とか、
学生時代には一人で部屋にいてはっきりと肩を「トントン」とたたかれた。
思わず「何?」って声に出したほどだ。
あれ?そういやひとりだった。
特に怖いとも思わず、不思議なこともあるもんだと思うくらいだった。
その話を酔った時の話のネタにするくらいならいいが、不気味に思ってその手の人に相談すると、
「それは亡くなったお婆さんです」と知りもしないで言い切ったりする。
「しばらくお墓参りに行っていないでしょ? 呼ばれていますよ。寂しがっていますよ。」
そう言う人の弱みにつけ込むようなのは、ただの「脅迫です」。
お願いです。「呪いをかけないでください」
本名を言ったり、家族構成やら誰が生きていて、誰が死んでいるかなどの情報を渡すと、
呪いをかけやすくなると言うのもわかる気がする。
「保険に入っていれば安心ですよ」の裏返しは、
「保険に入っていないと、もしもの時に恐ろしいことになりますよ」と言う呪いだ。
「安心・安全」は、裏を返せば、恐怖の呪いとも言える。
未来のことなど、誰にもわからない。