山歩きとかまったく知らなかった頃は、山の中で迷っても周りは植物がいっぱいで何かしら食べるものはあるかもしれないって思ったりしていたが、
実際に低山を歩いてみると食べ物なんてない。野草や山菜だってその場で食べられるものはかなり限定的であるし、せいぜい「むかご」か「あけび 」くらい。そのあけび も高いところにあって手の届かない場所にあることがほとんど。しかも期間限定であり、食べ頃のものはほぼ猿や野鳥に食べられてしまっている。キノコ類に至っては怖くて、知識がなければ触ることすらできないというのが実情だと思う。

ムカゴから山芋を探り当てて掘り出そうとしてもその労力は並大抵のものではない。
昔、横井さんと小野田さんが南方のジャングルの中で暮らしていた時に何を食べていたかというと、「バナナとヤシ」と水牛や馬、野ブタ、山ネコやオオトカゲなどを食べていたらしいが、いつも私が歩いている山では、イノシシや鹿の足跡は見たことあってもそれを狩猟して食べることは今の自分には無理だ。バナナもヤシもない。
となると、山で遭難した場合に水だけあれば数日は持ち堪えられるかもしれないが、そのまま山の中で暮らしていくとなると、狩猟の技術を持ち、その肉の保存法を学び、木の実などの調理法や保存方法を知っていないと到底生きられない気がする。
マッチやライターがなければ「火」だってつけることが出来ないのだから。テレビや本などで「火の付け方」とか知識はあっても、実際に山歩きしている時にその場にあるもので火を起こしたことはないし、出来る気もしない。

自分って、この地球上でひとりっきりでポツンと置いて行かれたら、何日生きられるのだろう?
たまたま亜熱帯の場所で、飲める水もあって、ちょっと歩けばバナナもたわわに実っていて、魚も浅瀬にウヨウヨ泳いでいて簡単に捕まえることが出来て、刃物になる様な石や貝殻があって、枯れ木や木材およびツタ類も豊富で、害虫や凶暴な肉食獣もいない場所であれば少しは生きていられるだろうか?
そう考えると、人間というのは本当に弱いものであって、この世界では生きているだけで儲けもんかもしれないと思う様になって来た。
畑をみれば、食べられる野菜がたくさん育てられて、街を歩けばすぐに食べられるものがたくさん並んでいる。
しかし、対価を支払わずに食べ物を入手するのはほぼ不可能であり、公園で水が飲めるくらいのもの。いざ街中で食べ物を探そうにも、燃えるゴミの中を探すことにもなる。山に入れば色々あるだろうと思ったりもしていたが、これがそうでもないこともわかった。
雑草と呼ばれるモノの中で「これは食べられますよ!」というものもあるが、それはごく一部であって、逆に言えばそれ以外のものはほとんど食べられないって事だ。
この地球で食べ物を確保して生きるというのは、思った以上に大変。
思いつくのは初夏のネマガリタケくらいかなぁ、生で食べて生きてゆくことができるのはw
志賀高原岩菅山の残雪期2週間遭難した人は・、チューブ入りマヨネーズ1本と雪だけで過ごし、無事に帰って来ました。マヨネーズのカロリーがある意味恐い話かな・・
Akiさん
ネマガリタケですか。細いタケノコみたいな感じですね。生で食べられるのですね。
昨日も山を歩いていて「何か食べられそうなものってあるかな?」って見ていましたが、見事に何もない。飲めそうな少しの水さえ手に入れられませんでした。
野生の生き物は大変だなぁってつくづく感じてしまいました。
見極め、無理無理です。
しんちゃんママさん
見極め、無理無理ですよね。まったくわかりません。「〇〇っぽい」ってところまではわかっても、それもまったく合っていないことも多いです。(^_^)