あれからもやっぱり方丈記は大好きで、何度も読み返したり、朗読を聞いたり、関連する本を読んだり、動画を見たりしているうちに、
どうしても実際に「方丈の庵」があった場所に行ってみたくなって、
この日は朝からお天気も良かったので、お弁当持って出かけてみた。
電車を乗り継いで40分。京都市営地下鉄東西線「石田駅」に到着。
そこから1本道を東に歩いていく。

途中に少し寄り道しながら、およそ1時間で遠くに見える山の麓に到着。

ここまであちこちに道標があったのでほぼ迷わず。ずっとアスファルトの道。
ここから待ちに待った山道。

緩やかな上り坂が続く。

周りは鳥の鳴き声、そして木漏れ日、涼しい風、澄んだ空気。もう最高。

このままずっとこの道を歩いていたいと思っていたら、あっという間に正面に大きな岩が立ち塞がった。
まだ山道に入ってから10分ほど。

立ち塞がった大岩の脇から上へ登ったら「長明方丈石」の石碑。
もう着いた!
長明さん、全然山深くないじゃん!
方丈記にあったように、里の子供たちが遊びに来るというのもわかる。
このくらいの距離なら、里まで緩い坂を駆け足で下っていけば、おそらく5分で「おーい、助けてくれー!」と人を呼べる。
街からの音もよく聞こえてくる。救急車の音はもちろんだが、おそらく近くの神社で子供たちが遊んでいる声も聞こえるのではないか?というくらい里に近い。
こういうのはやっぱり実際現場に来てみないとわからないもんだなぁと思った。

小さな沢に沿って緩やかな坂を登ってきて、ここから急な坂になるぞというその境目の場所。そして、そこにある大きな岩の上なので、少し水が出ても水没しない場所。いい場所を選んだもんだと思った。
ここなら大八車2台使って可動式の家を運べる。沢の水も使えるし、よほどの大雨でなければ水難も避けられるし、もしもの時はすぐに里に避難できる。
少し時間は早いが、ここでお弁当を食べたくなった。

ハム入り卵焼き、こんにゃく煮、焼き鳥、きゅうりの糠漬け。高菜のご飯。
想像以上にいい場所だった。

弁当を食べてからもしばらくのんびりくつろいじゃって、ここに小屋があればこのまま暮らしたいと思っちゃうほど。上を見上げれば木立の間から優しい日差し。
なんだか最高。来てよかった。

動画を撮影したので1分間だけ少しでも雰囲気を味わってみてください。ウグイス鳴いてます。
十分癒されたのでのんびりと帰ることにした。またここに訪れたい。というか、帰りたくない。そんな気分だった。

仕方なく坂を下っていく。

途中の分岐に、山頂へ向かう道があった。今度はそちらへ行ってみようと思う。
マルさんを誘って行ってみよう。
やっぱり、その現場に行ってみてわかることってあるなぁと思った。またこれで方丈記を読み返すと、また違うものが見えてくるかもしれない。
そう思っている間に里に戻ってきてしまった。

現代だと軽のキャンピングカーで巷をウロウロ?
それとも軽井沢でいうところの旧軽ではなく、もっとマイナーな追分あたりの別荘あたりですかね。
このあたりは赤城おろしがキビシイので、知人の農家は立派な屋敷森があり、子供の頃材木や板を持ち込み隠れ家を造っては遊んでたけど、あんな感覚なのかな♪
Akiさん
そんな感じかもしれませんね。町内会にも属さず、それでいて完全に世間から離れているでもなく。そんな絶妙なバランスだったのでしょうか。ちょっとうらやましいです。
第一声、「お弁当、おいしそう!」。
動画、臨場感があって、GOOD。
最後の里の風景もステキ。
しんちゃんママさん
最後の里の風景いいですよねー。田植え前の棚田に水を張っているところでした。なんとも風情がありました。
方丈記について、あまり気を留めてみたことがなかったのですが
鎌倉時代、60才までご存命でいらしたことは、それこそ『ちょうめい』(ご長命)でありますね。
晩年の庵の場所は、晴天の下、爽やかな風景ですが、あの時代の長明さまは、争いが多い世を儚く思っていらしたのではないかと思う。
動画を拝見いたしました。はじめの場面の中央に映る白っぽい丸いものは、木に何か掛けてあるのでしょうか。見ようによっては、顔のようです。(+_+)
カラスさん
>見ようによっては、顔のようです。(+_+)
きゃー! この動画を最初に妻に見せたときに「これ誰?」って言われました。「え?なんのこと?」って思いましたが、カラスさんと同じものを見ていたのかもしれませんね。
他の写真で確認してみましたら、岩の手前に木の枝葉があって、そこに直射日光が当たっていただけのようですが、確かに横顔に見えます。
開始4秒から11秒まで中央付近に写っているもののことですが、もしかしてそれとは違ったりして? きゃー!