
海面が上昇したことで水没しつつある街にひとり人残り、まるで塔のようにそびえ立った家で暮らしている老人がいた。彼は家が沈みかけるたびに、積み木のように上へ上へと家を建て増しすることで難をしのぎつつも穏やかに暮らしていた。そんなある日、彼はお気に入りのパイプを海中へと落としてしまう。
たった12分間の短い映画。
妻に「昨日は12分の短い映画を見たよ」って言ったら、
「つみきのいえでしょ? 以前家族みんなで見たよね」
「え?! そうだっけ? いや、そうだったかなぁ? そうか、みんなで見たかぁ」
なんだかすっかり忘れてしまっていた。まぁ新鮮な気持ちで再び感動できて良かったというべきか。
こういう昔を懐かしむセンチメンタルな話はだめだ。泣けてきてしまう。でもそういうのを選んでみてしまうのだけど、見れば必ず泣いてしまう。
今はAmazonプライムで見られるので、機会があればご覧になってほしい。たった12分だが、しっかり1本の映画を見たような満足感が得られます。