
家族の中でただ1人の健聴者である少女の勇気が、家族やさまざまな問題を力に変えていく姿を描いたヒューマンドラマ。2014年製作のフランス映画「エール!」のリメイク。海の町でやさしい両親と兄と暮らす高校生のルビー。彼女は家族の中で1人だけ耳が聞こえる。幼い頃から家族の耳となったルビーは家業の漁業も毎日欠かさず手伝っていた。新学期、合唱クラブに入部したルビーの歌の才能に気づいた顧問の先生は、都会の名門音楽大学の受験を強く勧めるが、 ルビーの歌声が聞こえない両親は娘の才能を信じられずにいた。家業の方が大事だと大反対する両親に、ルビーは自分の夢よりも家族の助けを続けることを決意するが……。テレビシリーズ「ロック&キー」などで注目の集まるエミリア・ジョーンズがルビー役を演じ、「愛は静けさの中に」のオスカー女優マーリー・マトリンら、実際に聴覚障害を持つ俳優たちがルビーの家族を演じる。監督は「タルーラ 彼女たちの事情」のシアン・ヘダー。タイトルの「CODA(コーダ)」は、「Children of Deaf Adults= “⽿の聴こえない両親に育てられた⼦ども”」のこと。
映画.com
笑いは思わず「ぷっ」と吹き出すように、
涙はじわ〜っと溢れ出るように。
懸命に生きる高校生のルビー。
家族のために、自分のために。
最後はとても清々しく笑顔で劇場から出られる映画。
ジョニ・ミッチェルの「青春の光と影」が心にキューッと沁みるなぁ。
もうこの動画だけで泣けてくる。
最高でした。
映画館に行こうと玄関を出るとパラパラと雨が降り出した。
仕方なく傘を差して最寄りの駅まで歩き出す。電車の中はちょうど近くの私立小学校の帰りで小さな車両はかわいい子供たちでキャイキャイと賑やかなこと。
映画館は相変わらずの空席だらけだけど、映画のポスターにはいつも楽しいポップが書かれている。映画への愛が感じられるこの映画館は大好き。
でも寂しいことにあと少しで閉館してしまう。こちらに越してきてから3つあった映画館が、これで2つ閉館。車で行けば大きなシネコンはあるのだが、どうも自分とは色が違う気がしてしまう。

映画鑑賞前後のこの風景がまた素敵なのだ。琵琶湖と比叡山と静かな港。
この映画館の好きなところは、
エンドロールが終わってそのあと、
照明が点くまでの時間がほんの5〜6秒くらい、
ちゃんと涙を拭う時間を作ってくれるところ。
そういう余韻を大切にしてくれているところがいい。
これはNHK朝ドラの昼の再放送の後の三条アナウンサーの余韻と通じるところがある。
そんな数秒間のことなのだけど、
その数秒間が、たくさんのことを物語れる数秒間なのだ。
わかる人にはわかる。
だから好きという人も多いはず。
それだけに、この映画館が無くなるのが寂しすぎるし、
朝ドラの後の「なんだよ、今日は国会中継かよ!」って気持ちを、映画のあとに味わうことになるのかと思うと心から残念なのだ。
今までたくさんの素敵な映画をありがとう!