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映画

映画「ヒトラー 〜最期の12日間〜」

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 昔、手塚治虫の「アドルフに告ぐ」を読んだ。何度も何度も読み返した記憶がある。ヒトラーの狂気とその時代の空気とたくさんの不運な出来事があのような地獄を作り出してしまった。

 実際のヒトラーを見たことはないし、その時の時代の空気も感じたこともない。

 ただ、現在のコロナ禍でのこの国の雰囲気で暮らしていて、マスクをせずに電車内でくしゃみや激しく咳をした時の周りから刺してくる痛いほどの視線は「この非国民が!」という恐ろしさを感じた。

 戦時中に「この戦争は無意味だ!」「戦争反対!」と叫ぶことの難しさを痛感する。

 首都にまで攻め込まれ、その中枢まで砲弾を撃ち込まれ、

 その地下壕でひっそりと隠れている12日間を描いているこの映画。

 ヒトラーが追い詰められ、絶望の中でも再興を夢見つつ、現実を受け入れざるを得ないイライラともどかしさ。総統である時と、ひとりの弱い男としての二面性と。

 それに振り回されうんざりしながらも、忠誠を誓ったからと忠義を尽くす側近たち。ドイツ人のプライドと生真面目さと、人間のドロドロしているところがたくさん出てくる話。

 このような人たちに、たくさんの市民や兵隊たちが振り回され、多くのユダヤ人も迫害され殺された。その虚しさしかない。

 きっとこれからも繰り返されるのであろう。なんともヒトは素晴らしくもあり、且つ、嘆かわしいほど愚かなものであ理、罪深いものであると感じざるを得ない映画だった。



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