
「別冊マーガレット」(集英社刊)で1986~87年に連載され、単行本は全4巻で累計発行部数700万部を突破した紡木たくの人気少女コミックを実写映画化。NHK連続テレビ小説「あまちゃん」でブレイクした能年玲奈が主演し、母の愛を感じられずに非行に走る主人公の少女・宮市和希を演じた。「ソラニン」「僕等がいた」の三木孝浩監督がメガホンをとり、「僕等がいた」「カノジョは嘘を愛しすぎてる」の吉田智子が脚本を担当。和希がひかれる不良少年・春山洋志役は、映画初出演となる「三代目J Soul Brothers」の登坂広臣。望まれて生まれてきたわけではないと知り、心を痛める和希は、転校生のえりに誘われて行った夜の湘南で暴走族「Nights(ナイツ)」の春山に出会い、不良の世界に居場所を求めるようになる。次第に春山への思いを募らせていく和希だったが、Nightsのリーダーとなった春山は敵対するチームとの抗争に巻き込まれていく。主題歌には、尾崎豊の名曲「OH MY LITTLE GIRL」を起用。
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やっぱりこのノンこと能年玲奈ちゃんがすごい。この子を見ているだけでまったく飽きない。
母は、学生時代からずっと好きな男の人がいたが、その人とは結婚できず違う人と結婚して主役の和希を生んだ。ずっと好きだった人は別の人と結婚したが不倫という形で関係は続いていた。愛していなかった人との娘という自分は生まれてきてよかったのかだろうかと思って育ってきた。
相手役の男の子は、母が再婚してその継父との間に弟が生まれてから家を出た少年「春山」。暴走族に入ってその暴走族同士の抗争に巻き込まれていく。
そんな複雑な家庭環境の中でもがき苦しむ若い二人をノンと「三代目J Soul Brothers」の登坂広臣が見事に演じていた。
私は暴走族の世界もまったく知らないし、これほど複雑な家庭環境で育ってもいないので、映画の二人に正確に共感するなんてことはむずかしい。
自分もそうだったが、多感な時期に自分の存在意義を感じられず、生きている意味もわからず、暴走してしまう自分を抑えることも出来ないことに、どうにもならない激しい衝動に駆られた。それをどうコントロールしていたのかもわからない。少しずつ少しずつ様々な出来事が起こって、その都度少しずつ気持ちが和らいでいったような気もする。
そこへ突然異性が現れて、「今のあなたが好き」と自分をすべて肯定してくれたなら。気持ちは勢いよくそちらへ流れていくのは必然であろうと思う。今までの頭の中での思考がすべてひっくり返る。
「あの時、世界が変わった」ということなのだと思う。
そんな混沌として青春時代の1ページをうまく表現できた映画だと思う。
監督は大好きな三木孝浩監督。大ファンです。