
公開されたのが38年前。
もうそんなになるんだなぁ。最初に観たのが、劇場だったのか地上波のテレビだったのかも覚えていない。もっと長い映画と思っていたらたったの97分。とてもインパクトのある映画だった。
地上波のテレビでも何回か観たような気がする。その都度楽しめた。その続編も、そのまた続編も観た。
内容は今更語らなくてもいいと思うが、久しぶりに鑑賞して「あ〜そうだったそうだった」「こいつ憎たらしいんだよなぁ」
その憎たらしい奴がザマアミロって感じでやられていくのが、なんとも心地いい。そんなことで気持ちよくなっちゃダメだとわかっていても気持ちいいんだから仕方がない。
理不尽なことで嫌な思いをさせられ、その憎い奴が遣られていく様は痛快なのである。
そして最後は、主役のランボーがその悔しさを男泣きに吐露する。そして、彼を育てた上官がやさしく無言で抱きしめる。
外に出せない辛さを誰も聞いてくれない。誰も理解してくれない。みんなが自分をゴミのように扱う。戦いの中ではあれほど重用してくれたのに。掌を返すよいにみんなが離れていく。
あの時の仲間もいない。その孤独感。これは帰還兵だけの話ではなく、ほとんどの人が四苦八苦の中で体験していくことではないだろうか。この映画が好かれるのもそんなところにあるのかもしれないと、この歳であらためて見直してそう思った。
「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」
アメリカ陸軍元帥のダグラス・マッカーサーが残したこの言葉。
彼をそっと消え去らせてあげればどんなによかったか。