
2009年本屋大賞を受賞した湊かなえのミステリー小説を、「下妻物語」「嫌われ松子の一生」の中島哲也監督が松たか子主演で映画化したサスペンスドラマ。ある中学校の1年B組の担任を務める女性教師の森口(松)は、愛娘を学校のプールで殺害される。警察は事故死と判断するが、森口は学年末の終業式の日に、犯人はクラスの中にいると生徒たちに告げる。共演に岡田将生、木村佳乃。
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湊かなえ氏原作の映画化作品。
可愛い我が子を殺されたこの恨みをどのように晴らすのか。
殺人犯は少年法で守られている。それを知った上での犯行。
この悔しさは当事者でしかわからないとは思う。
犯人の動機は、結局のところ幼い子供と一緒であり、「寂しくて親に振り向いて欲しかった」と言うこと。これは子供でなくても、親のいる人間であれば心のどこかに持っている感情かと思うが、それが抑制できず暴走した結果なのかも知れない。動機はどうあれ、暴走した結果がこのような悲しい結末となってしまったからには、法によって裁くしかないのだが、その法では重い罰を与えてくれないのだから、自分の法で裁くしかないと言う感情は理解できる。
最後まで正論を言う元夫。それも素晴らしいことではあるが、その正論ではどうにも娘を殺された母の憎しみは収まらない。自分なりの裁きを下すと言う、見ていてゾッとする映画であった。
みんな誰もが寂しくて苦しく、悩んでいる。その反動でバカのように振る舞い、徒党を組み、反対派を攻撃する。いじめられる側は瞬時にいじめる側にもなり、常に火花が散っている状態。
中学、高校時代というのは、どうしてもそうなってしまうのか? 多くの友人が中学か高校、または両方ともが暗黒の歴史という。心と体のバランスが取れない時期。
昔もそうだったのだろうか?他の動物も同じなのであろうか?