05年に直木賞を受賞した東野圭吾の人気ミステリー「探偵ガリレオ」シリーズ第3作「容疑者Xの献身」をTVドラマ「ガリレオ」のスタッフ・キャストで映画化。顔を潰され指を焼かれるという残忍な殺人事件が発生。内海刑事(柴咲)はいつものように天才物理学者で通称“ガリレオ”の湯川(福山)に助けを求めるが、被害者の元妻の隣人として捜査線上に浮かんだのは、湯川の大学時代の友人で天才数学者の石神(堤)だった……。監督は「県庁の星」の西谷弘。
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またまた東野圭吾作品。
天才的物理学者である福山雅治と、その大学時代の友人である天才数学者の堤真一。
色々なことに絶望していた天才数学者は安いアパートに住む独身の高校数学教師だった。その隣に引っ越してきた訳あり風の美しい母と中学生の娘。ある日、隣の母子の家からただならぬ物音がしてから急に静かになった。その物音からして殺人だと判断した数学者は、その思わぬ出来事に関与することになる。
「仮説、実証、真実」で答えを導き出す物理学者と、頭の中だけで数字で答えを導き出す数学者との考え方の違い。そして、そこに人の感情という未知なる要素が入り込むことによって数式が変わってきてしまう誤算。そんなことを考えながら話に入って行かせる方法が楽しい。
堤真一のいつもと違う演技が楽しく、福山の常にかっこいい2枚目の演技の安定感。そこに柴咲コウの直情的な言動、松雪泰子の水商売やっていたけど根はすごく真面目な色っぽい女性という演技が絶妙で見応えがある。
なかなかどの登場人物にも同情はできないが、そんな風に考えちゃうんだなぁって理解はできる。
2時間、飽きずに楽しんで見ることができる娯楽作品になっている。観て損はない。