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映画「望み」

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堤幸彦監督と堤真一が初タッグを組み、雫井脩介の同名ベストセラー小説を映画化したサスペンスドラマ。一級建築士の石川一登と校正者の妻・貴代美は、高校生の息子・規士や中学生の娘・雅とともに、スタイリッシュな高級邸宅で平和に暮らしていた。規士は怪我でサッカー部を辞めて以来、遊び仲間が増え無断外泊することが多くなっていた。ある日、規士が家を出たきり帰ってこなくなり、連絡すら途絶えてしまう。やがて、規士の同級生が殺害されたニュースが流れる。警察によると、規士が事件に関与している可能性が高いという。行方不明となっているのは3人で、そのうち犯人と見られる逃走中の少年は2人。規士が犯人なのか被害者なのかわからない中、犯人であっても息子に生きていてほしい貴代美と、被害者であっても彼の無実を信じたい一登だったが……。貴代美役に「マチネの終わりに」の石田ゆり子。「八日目の蝉」の奥寺佐渡子が脚本を手がけた。

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 自分にも思い当たるところがあるが、高校時代は親とはほとんど会話がなかったような気がする。何か聞かれても「べつに」ばっかり。ポケットに手を突っ込んで猫背で歩き、世の中を甘く見ていた。

 そして、すべてが不満で、何もかもにイラついていた。

 一番イライラすることは、自分自身に対することだ。不甲斐なくて、全てに自信がなくて、何もできない自分が嫌だった。やりたいことが見つからず、やりたいことが見つかってもそれを実現できる自信もなかった。

 両親もそんな自分を見ていて、辛かったんじゃないかと思う。自分にも息子ができて、自分が迷っていた年齢になったときに「あ〜、あの頃の自分がいた」と思ったが、自分よりもよほど強く見えた。

  この映画も、小さい頃はあんなに仲良く一緒に遊んだ男同士だったのに、なぜ今はろくに会話も出来ないのだろう?こいつは何を考えているのだろう? そんなところに突然帰宅しなくなり、事件に巻き込まれていく。

 自分の息子を信じたいのは間違いないが、その自信もここ最近会話もしていないから不確かである。頼るのは、小さい頃のいくつもの思い出の中の息子の人間性だけなのだ。

 そんなことがひしひしと伝わってくる。

 妻とは心配の仕方が違う。映画の中では母親としてはどんな状況であろうが息子が生きていてくれればと考える。父親としてはどうなのだろうな。いろいろな面から考えてしまってよくわからず戸惑ってばかり。ただ冷静に考えようと努力している。

 そんな家族みんなの動揺っぷりがとてもリアルに伝わってくる映画だ。こんな事件は起きて欲しくないのはもちろんだが、それを描いたことはそれで価値はあるのだろうな。でも、この年になると明るく楽しい時間を過ごしたいという気持ちが大きい。たまにはこういう映画もいいけど。

 



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