
主演は「フォー・ウェディング」「イングリッシュ・ペイシェント」のクリスティン・スコット・トーマス、監督は「彼女たちの時間」のカトリーヌ・コルシニ。スザンヌは医者の夫と2人の子供と南仏に暮らす専業主婦。何不自由ない暮らしを送るも、スザンナは退屈な日々に鬱屈し、育児のために諦めた運動療法士の仕事を再開することにする。カウンセリングルームの増築が始まると、スザンヌは工事を担当する男イバンと強く惹かれ合うようになる。フランス映画際2010にて「旅立ち(原題)」のタイトルで上映。
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1時間20分という短い映画だったので観てみた。
原題は「旅立ち」という意味だが、邦題は「熟れた本能」という艶かしいタイトルになっている。
医師の奥さんが主人公で、経済的にも恵まれていて、二人の子供も大学生と高校生の息子と娘という感じ。以前には理学療法士の仕事を目指したが育児で諦めていたが、子育てもひと段落したので夫に資金を出してもらって勉強し直して開業できたらいいなって考えていた。
その改築の手伝いに来た職人の中年男性に何故か恋をしてしまうのだ。
「なんでこの人?」って思うのだが、2枚目で知的で金持ちの夫とは対極にいるような人物。
一度火がついたら止まらない。積極的に自分からアプローチをかけて、二人は結ばれてしまう。そして、妻は家族を捨てて家を出て不倫相手と暮らすという。自分で不倫しておいて、慰謝料をもらえると思っているし、使っていたカードが使えなくなったらキレまくるし、家の金目のものを勝手に持ち出しては換金しようとするわのやりたい放題。
最初は知的で落ち着いた感じの女性に見えたが、徐々にただのメスになっていく様子に唖然とする。
夫の態度も最初から妻には素っ気なく、あまり愛情を感じなかった。日本では当たり前に見えることだが、ここはイタリア?だから、もっともっと常に愛を口にしなければいけなかったのか?と思ったりもする。
妻に同情する人もいるだろうし、ただの不倫女と罵る人もいるだろう。私はどちらかというと夫に同情する。いくらなんでも酷すぎる。
タイトルは「旅立ち」よりも「熟れた本能」の方がしっくりくると思った。
性的なシーンは思ったほどでもなくて、そちらを期待する人は期待外れかも。