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映画「蜜蜂と遠雷」

投稿日:2021年5月1日 更新日:

直木賞と本屋大賞をダブル受賞した恩田陸の同名小説を、松岡茉優、松坂桃李、「レディ・プレイヤー1」の森崎ウィンら共演で実写映画化。ピアノの天才たちが集う芳ヶ江国際ピアノコンクールの予選会に参加する若き4人のピアニストたち。母の死をきっかけにピアノが弾けなくなったかつての天才少女・栄伝亜夜は、7年の時を経て再びコンクールへの出場を決意する。音大出身だが現在は楽器店で働くコンクール年齢制限ギリギリの高島明石は、家族の応援を背に最後の挑戦に臨む。名門ジュリアード音楽院在籍中で完璧な演奏技術と感性を併せ持つマサル・C・レビ=アナトールは、優勝候補として注目されている。そして、パリで行われたオーディションに突如現れた謎の少年・風間塵は、先ごろ亡くなった世界最高峰のピアニストからの「推薦状」を持っており、そのすさまじい演奏で見る者すべてを圧倒していく。熱い戦いの中で互いに刺激しあい、それぞれ葛藤しながらも成長していく4人だったが……。松岡が亜夜を演じるほか、松坂桃李が明石、森崎がマサルに扮し、映画初出演の新星・鈴鹿央士が塵に抜てきされた。監督・脚本は「愚行録」の石川慶。

 長いドラマ「ブラッディマンディ 1&2」が見終わったので、やっと映画に戻れた。

 この映画は、やはり見所は松岡茉優さんの演技。この女優さんが出てくるとなんだかゾワゾワして落ち着かなくなる。表情を凝視してしまう。原作は家族が読んでいて、お勧めされていたが私はまだ読んでいない。よかったからぜひ読んでと言われている。

 映画も素晴らしいものだった。ピアノの演奏も、その映像もコンテストの緊張感が十分伝わってきた。

 どの出場者も、これでダメだったらもうピアノをやめるというような意気込みで演奏する。それを審査する審査員も、昔の自分を重ねる。

 それぞれの出場者の独特な個性のある演奏も、うまく表現出来ていたように見える。

 ここまで登りつめたピアニストにとっては、この世界にある「音」すべてが「音楽」なのだなと感じた。私のように日常の中の「音」と「音楽」を結びつけて考えるなだ思いもよらなかった。普段の生活から滲み出るような音楽、気が付かないように生活に寄り添ってくれている音楽、天から降り注ぐような音楽、嗚咽のように出される音楽、涙と共にある音楽、笑いとともにある音楽、愛と共にある音楽。それぞれたくさんの音楽という枠に囚われぬ音がこれほど心を揺さぶるのもかと思った。

 「私はまだ、音楽の神様に愛されているだろうか?」

 副題にある文章。こんな時に、私はいつも「音楽」の部分に自分の仕事や一番お気に入りの言葉を入れてみて考える。どんな名言でもそうだ。そこの主語に自分の大切な言葉を入れて読み直してみると、その文章がスッと入ってくることがある。それが名著であればあるほど、きっと光り輝くことだろう。



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