
山本周五郎賞を受賞した帚木蓬生のベストセラー小説「閉鎖病棟」を、「愛を乞うひと」の平山秀幸監督・脚本で映画化。長野県のとある精神科病院にいる、それぞれの過去を背負った患者たち。母親や妻を殺害した罪で死刑判決を受けたものの、死刑執行に失敗し生きながらえた梶木秀丸。幻聴が聴こえて暴れるようになり、妹夫婦から疎まれて強制入院させられた元サラリーマンのチュウさん。父親からのDVが原因で入院することになった女子高生の由紀。彼らは家族や世間から遠ざけられながらも、明るく生きようとしていた。そんなある日、秀丸が院内で殺人事件を起こしてしまう。笑福亭鶴瓶が秀丸役で「ディア・ドクター」以来10年ぶりに主演を務め、秀丸と心を通わせるチュウさんを「そこのみにて光輝く」の綾野剛、女子高生・由紀を「渇き。」の小松菜奈がそれぞれ演じる。
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まずは「死刑執行に失敗して生きながらえた」という設定に驚いた。そんなことがあるのかと。再度死刑が執行されることなく、閉鎖されたある精神科病院に隔離されていた。そんな主人公「秀丸」を演じるのが鶴瓶師匠。
その精神科病院には複雑の事情を抱える「精神病とされた」人たちが集まっている。
義父からの性暴力と実母からの言葉の暴力によって心を閉ざした女子高生由紀(小松菜奈)。
幻聴が聴こえるようになってから妹夫婦から疎まれて強制入院させられたチュウさん(綾野剛)。
他にも個性的な「精神病とされた」患者が病棟の中で暮らしている。
共通しているのは、みんなピュアであり傷つきやすいこと。少しの環境の変化で動揺してしまい、自分を保てなくなってしまう。「発作」が起きて自分の殻に閉じこもったり、暴れ出したり、他を攻撃したり様々だ。
「社会に適応できること」とは、どんなことなのだろうと考えてしまった。それが出来ないと周囲から邪魔者扱いされて強制的に隔離させられ「精神病患者」というレッテルを貼られてしまう。
鶴瓶演じる「秀丸」も「ここにいたら患者にさせられてまうで」と、新入りの由紀に語った。
そんな秀丸は、妻とその浮気相手と寝たきりの実母を殺して死刑判決を受けていたのだ。死刑執行が失敗して閉鎖病棟でひっそり暮らしていた。そんなある日、新しく由紀が送り込まれてきた。秀丸は優しく迎え入れたが、ある暴力的な患者にレイプされてしまう。それを知った秀丸は、そのことを公にせずに自分の手でレイプ犯を殺した。
最後の15分はその裁判シーン。
みんな必死のこの社会の中で生きている。富裕層も、社会的底辺の人たちもそれぞれ悩みながら頑張っている。それぞれの環境の中で弾き出される者の拠り所のひとつが精神病院であるという現実。
そこから脱したいと思っているはずだが、退院を決めた患者にベテラン看護師が言う「ダメだったら戻ってくればいいのよ」。
患者にとっては抜け出したい場所であると同時に、「居てもいいよ」と言ってもらえる場所でもあると言う現実。
誰でも一歩間違えれば同じ境遇になるかもしれないと安易に想像できるところが怖いところだ。
自分の居場所というのは、いつも危ういものである。私たちはそんな中で暮らしている。
大学4年生の時、家庭内暴力で精神病院に入院させられた女の子を知っています。「つらかった!」と言っていました。【⇒母親の期待(理想)に押しつぶされた???】 数年後、通信制大学に入学し、2年間の履修で卒業。結婚&一児の母になりました。ずっと、遠くから見守っています。
しんちゃんママさん
そういうお話って思う以上に多いのかもしれませんよね。よく頑張って乗り切ってくれました。もっともっと幸せになってもらいたいですね。(^_^)
コロナ禍前、彼女のご主人と娘さんにも会ったのですが、娘さんは素直でいい子、ご主人は超々明るくて、初対面のしんちゃんママとすぐに意気投合。「この人だから、すべてを受け入れてくれて、彼女の心が安定したのだなぁ!」と思いました。
先週も彼女から、「〇〇、教えてください!」と電話・・・。
⇒約30年前、『彼女からと思われる(?)電話』がよくかかってきて、
無言で切れたことが続きました。 ⇒それから、ひとこと⇒ふたことと増えていきました。
しんちゃんママさん
しんちゃんママさんも含めて素晴らしい人たちと巡り合えてよかったです。あの頃があったからこそ今があると思える時が訪れますように。
以前からお話ししている約30年文通しているのは彼女です。
昨日もハガキが来ました。
早く返事を書かないと、しんちゃんママ=病気になっちゃうので・・・(笑)。
上京する時、連絡をくれるので必ず会いに行きます。
お嫁ちゃんと3人で、東京駅でお茶したことも・・・。
誰かとつながっているって、心が安定するのかもしれません。
しんちゃんママさん
心の拠り所という言葉を思い浮かべました。誰かと繋がっている安心感は、自分がダメになりそうな時でも最後の希望になります。
これからも良きご縁が続きますように。