
家族の平和を守るために犯罪に走った少年の心理を描く青春サスペンス。監督は「魔性の夏 四谷怪談より」の蜷川幸雄。貴志祐介の同名小説を基に、蜷川監督と宮脇卓也が共同で脚色。撮影を「サトラレ」の藤石修が担当している。主演は「ピカ☆ンチ LIFE IS HARDだけどHAPPY」の二宮和也。
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俳優としての二宮和也氏は、その作品を見るといつも圧倒される。ジャニーズ嵐のメンバーとしての「ニノ」とは同じ人か?と思うほどだ。
映画を観ていると、上手に演じているというよりも、作中人物になりきっているというか、そのものになっている。これは演出家によるものなのか、監督の蜷川幸雄氏の力量なのか、二宮和也氏本人の凄さなのか。どちらにしてもその素晴らしさがこの映画でも味わえる。
母親役の秋吉久美子も好演している。以前バラエティ番組に出演されていたイメージとはまったく違う母親像を演じている。この女優さんも不思議な人だ。
この映画一番の悪役を演じたのは、最初見た時「あれ?誰だっけかな。絶対見たことあるけど、えーっと」と思った。ファッションデザイナーの山本寛斎氏。まさかの抜擢。こういうクリエイティブな仕事をしている人は演技をするのがみんな上手いわけではないと思うが、そう思ってしまうくらい「本当に初めてなんですか?」と思った。
妹役の鈴木杏さんも上手いなぁ。どの映画でもその役柄に応じた演技ができる。
2時間あっという間だった。
以前観た二宮和也氏の作品もまた観たくなった。