
人気ミステリー作家・雫井脩介による恋愛小説を「世界の中心で、愛をさけぶ」の行定勲監督が映画化。教育大に通う香恵は、引越先のアパートで前の住人が忘れていったノートを発見する。それは小学校の女性教師・伊吹の日記で、生徒たちとの交流や恋の悩みが綴られていた。バイト先で出会った画家・石飛への恋心を持て余していた香恵は、罪悪感を抱きながらも日記を読み進めていくが……。2人のヒロインを沢尻エリカと竹内結子が演じる。
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沢尻エリカ、竹内結子、伊勢谷友介。
この3人が織りなす素晴らしい映画。しかし、現在この3人は俳優を仕事をやっていない。竹内結子さんに至ってはなんとも残念ながらこの世におられない。この映画の中の竹内結子さんは本当に生き生きとした女性を演じている。こんなに実力のある女優さんがどうしてどうしてと思うばかり。
撮影場所は、よくよく知っているところばかり。南禅寺の水路閣、哲学の道、白川の一本橋。それだけに感情移入してしまう。
沢尻エリカも大好きな女優。どの映画も見事な演技力。メディアでは偏った取り上げ方をされてしまっているのもあり、時に袋叩きに合うこともあるが、映画の中の彼女はいつでも素敵な女性だ。一つの役柄に入り込みやすく、そのキャラクターになり切ってしまうという。そして、次の作品に移る時は「役落とし」という休暇を取らないといけないらしい。映画を見ているとそれも理解できる。
竹内結子を最初に知ったのはNHKの朝ドラ「あすか」だった。その時は、ここまでの実力派女優になるとは思っていなかったのだが、なんとも可愛らしい女優さんだなぁという印象だった。その後、「黄泉がえり」「いま、会いにゆきます」「サイドカーに犬」で一気に地位を固めた。この映画はその「サイドカーに犬」の3ヶ月後の公開であった。
この映画の中の竹内結子は本当に輝いている。それを見ているだけでも涙が出てくる。そして、この映画の中でも悲しい結末になってしまい、エンディングはその映像に泣けてしまう。最後に伊勢谷友介が竹内結子を思い泣きじゃくるシーンがとても印象的だ。
映像も美しく、ストーリーも淀みなく進行して、ずっと画面に集中してみていた。
今は、少なくとも沢尻エリカと伊勢谷友介の復活を祈るばかり。