初めて栗の渋皮煮というものを作ってみた。すごく手間がかかるというイメージしかない。

まずは、栗をよく洗ってから数分茹でた。

軽く茹でたのは、鬼皮という表面のいちばん硬い皮を剥きやすくするため。

ここからが一番面倒な作業である、鬼皮剥き。小さな包丁を使い、栗の底の色違い部分との間に包丁を入れてまずは1枚剥く。ここで包丁を入れすぎると渋皮まで剥けてしまうので注意が必要。残りは手作業で剥いていく。爪は痛くなるし、指にアクがついて黒くなるし、あまりやりたくない作業。

渋皮もたくさん剥けてしまうし、指は黒くなるし、爪の間も真っ黒。

栗を鍋に入れてひたひたの水と小さじ1の重曹を入れて沸かす。

煮汁はアクでどす黒くなる。10分間弱火から中火でコトコト。

そっと取り出して水にとる。ザーッとザルにあけると栗が割れてしまうので、最後までやさしく丁寧に。

再びひたひたの水と小さじ1の重曹を入れて10分間弱火でコトコト。栗が鍋の中で踊ってしまうようでは火が強すぎ。それだけで栗が割れてしまう。

どうして苦味のある渋皮を残して煮るのだろう?って思っていたけど、渋皮がないとすぐに煮崩れて粉々に溶けてしまう。であるから、鬼皮を剥く時には、極力渋皮を傷つけずに剥くことが重要。最初はそんなことまったくわからなかったけど、実際に煮てみて実感した。上の写真のように割れてしまうと、その後どんどん崩れて最後は無くなってしまう。

重曹を入れて10分間煮ては、一度取り出して、再び新しい水と重曹で煮るという作業を3回繰り返す。そして、4回目は重曹を抜く意味で水だけで5分間煮る。3回目でもまだこの灰汁。
4回煮終わったら、やっと蜜漬け。
ひたひたより少し少な目の水と400gの砂糖を入れるが、400gの砂糖は3回に分けて徐々に濃度を上げていく。

それで弱火で20分煮る。今回はシャトルシェフ に移してそのまま低温調理してそのまま一晩おいておいた。

出来上がったのがこちら↑
全体の2割ほどが割れてしまったが、最初にしては上出来。最後の蜜漬けの段階で、お醤油を入れてもいいし、ブランデーを入れればマロングラッセっぽくもなるらしい。今回はブランデーを隠し味程度に小さじ1だけ入れてみた。

香りは遠くに洋酒の匂い。渋皮もまったく苦いことなく、食べると「ホコッ」という栗らしい食感。もぐもぐすると甘さが口中に広がり、鼻に抜ける高級感のある栗独特の甘さが最高。
1時間以上キッチンに拘束されてしまうので、なかなか手出しし難い料理だけど、他の作り置きの料理を作ったり、包丁を研いだりとかやりながら休日の午前中を楽しむことが出来た。
想像通り、手間の掛かるものだったけど、楽しい時間だった。
立派な栗で作られたのですね
私は渋皮を剥いたら実が無くなりそうな小さな栗で作りました
猪が食べた後の残り物の栗です
なかなか美味しいですよね
楓さん
頂き物の栗でした。
小さい栗ですと鬼皮を剥くのも相当大変だったと思います。大きめのものでも、途中でため息つきながら鬼皮を剥いていました。(^_^;)
またまた、パチパチパチパチ!
やってみたい気持ちはありますが、途中で投げ出しそうなのでやめます(笑)。
しんちゃんパパがいただいてきた渋皮栗甘納豆にします。
しんちゃんママさん
一度は作ってみたいと思っていました。次はあるかどうかわかりません。
>渋皮栗甘納豆にします。
私もそれいただいてみたいです!
その通り、渋皮を剥きすぎたところから中が溶けてなくなるんですよねw
栗のお菓子って手間ばっかり、栗菓子はなぜ高いかが作ってみるとよく理解できます。
いろいろやったつもりだけど、栗は茹でてから包丁で半分に切り、スプーンですくって食べるのが一番無難かな^^;
Akiさん
>栗菓子はなぜ高いかが作ってみるとよく理解できます。
ホントそれです。
>スプーンですくって食べるのが一番無難かな^^;
私もそう思います。(^_^)
渋皮煮まで作られるとは、パチパチ拍手喝采ですね。
私自身は渋皮煮はやったことがありませんが、家には栗の皮を剥く栗くり坊主なるものがあります。かつては義母が剝いてました。最近は渋皮煮は作らなくなってしまいました。
栗の皮を剥くのはたいへんだけど、栗ご飯は食べたいです、季節ですね。
アプリさん
>栗くり坊主
動画を見てみました。渋皮まで剥いてくれて、これなら栗ご飯作りは少しは楽ですね。
大変でしたね。
私の育った地域では、栗は放置して食べる習慣がないので、興味深かったです。
一般人さん
そうなのですね。それはそれでびっくりでした。(^_^)