
正しい食べ方ってなんだ?ってことだが、
例えばこのラーメンを食べるにあたっても、どんな手順で食べるか人それぞれだと思う。
最初にレンゲでスープを一口含んで味を確認してから麺を食べ始める人もいるだろうし、いきなり全体をかき混ぜて麺をすする人もいるだろう。
このラーメンを作る料理人は、食べる人がどんな食べ方をするかある程度想像し、多くの人が一番美味しく食べられるように作っていると思う。
間違っても、昼は大体30人くらい来店するから午前11時頃からあらかじめ30杯を作っておいて、来た人にすぐ出せるように準備しておくと言うお店はないだろうと思う。
料理人が一番おいしいと思うタイミングで出してくれるのだから、言われた通りに食べるのが正しいと言うのも一理ある。色々と自分でも試したけど、その料理人の食べ方が一番だったとなればもう言うことはない。
自分でも色々試したけど、作ってくれた人には悪いんだけどトンカツソースをたっぷりかけて食べるのが一番好きなんだ、と言う人もいるかもしれない。そのシェフ独特の食べ方よりも、いつも食べ慣れている食べ方で食べたいと言う人もいる。
うちの家族に、上の写真のラーメンを出した。すると、まず上のもやし・青ネギ・ウインナーをひとつひとつキレイに食べてから麺を食べ始める。当然その頃には麺は伸び切っていて、スープも麺に吸い込まれてかなり水位を下げた状態になっている。
作った方にしてみたら、麺はシコシコの食感が味わえるようにちゃんと時間キッチリ測って茹でているのに、これじゃ台無しだよって言いたくもなる。でも、本人はこの食べ方しかできないし、それでもそのラーメンは大好きなのだ。

上の焼きそばもそう。具材のキャベツとウインナーをキレイに一つ残らず食べ切ってから、麺だけを食べるのが良いらしい。

↑ こんな豚肉と卵と野菜の炒めものも、まずは野菜と卵をキレイに食べ切って、肉だけ残す。その肉でご飯を食べる。それが幸せという。こちらが求める食べ方をしてもらったからと言って本人が満足するわけでもなく、満足するのは作った人だけなら、食べる側が満足する食べ方をしてくれた方がいい。だからある時から食べ方に関してはよほど見苦しい食べ方をしない限りは何も言わなくなった。
自分自身もそんな偉そうに言える食べ方をしているわけではない。そんなの邪道だよ!と言われるような食べ方もしているし、豚肉と鶏肉と牛肉を合わせて炒めるなんておかしい!とか、中華だしと和風だしを重ねるとダメとか、やってみなければわからない。
料理なんて、失敗から生まれたメニューなんてたくさんあるし、たまたま混ざってしまったことで生み出された料理も数多くある。「正しい」と言われるには理由があるとは思うが、それを知りつつ次のステップへ行くのもこれまた楽しい。
毎日の料理は、それ自体がわたしにとっては実験であり楽しい日々なのである。
最初に汁から入るかおかずから入るかが普通だと思ってたけど、知ってるあの人はまずゴハンから。かつ丼だろうが定食だろうがまず白いお米から入るというのは驚きだったなぁ・・・
今は「最初は野菜から」。それまでは「一口だけ汁物を吸ってから」、「お漬物から」というときもあったし、最初にまずご飯を一口って時もありました。その時のマイブームで色々です。(^_^)