子供の頃は毎週のように「火燃し(ひもし)」をしていた。
毎週当たり前にやっていたことで、
日曜日の午前中にラジオを聴きながら楽しんでいた。
西田敏行さんと松崎しげるさんの名コンビの番組が楽しみで、
二人の即興での歌とギターがとても素敵だった。
燃やすものは、日常の紙ゴミであり、プラゴミを燃やすと黒い煙が出て、臭いので燃やさずによけていた。
コンクリートブロックを積み上げて作っただけの焼却炉である。
当時、それなりの住宅地ではあったが、みんな各家庭で紙ゴミは燃やしていた。
生ゴミは水色のプラスティックのバケツに入れて集積場に出しておけば持っていってくれた。
今から思えば、燃やせないプラゴミは今ほど多くなかったかもしれない。
肉や野菜も新聞紙などで包んでいたから、
調理がらみでのプラゴミはまだそれほど多くなかった。
そんな「火燃し」も、やっていたのは小学校高学年かいいとこ中学時代までだったろうか?
それからはトントご無沙汰だ。
結婚して最初の新居を構えた時に、
簡易な市販の焼却炉を買って燃やしていた時もあったが、
それも今の住まいに引っ越した時に置いてきた。
今の場所では焼却炉は置けないし、置けても火燃しをしたらおそらく
通報されてしまうだろう。
それくらいの住宅密集地である。
でも今になって火を燃やしたくなる。
炎を抱え込みたくなる。
危ない人に思えるかもしれないが、放火魔とは違う。
焚き火で癒されたいだけかもしれない。
年末年越しの夜、神社に初詣に行って境内での焚火を前にして、
ずっとこうしていたい思った。
それだけ炎だけを見て、頭を空っぽにしている時間が心地よかった。
先日、車で20分ほど走ったところに、無料でキャンプ出来る場所を見つけた。
地面の上で直接火を置かなければバーベキューも可能だということで、
機会があればそこでソロキャンプしてみたいなと思った。
別に宿泊をしなくてもいい。
夕暮れに焚火をして、そこで調理したものを食べてから帰ってくればいい。
酒が飲めないのが寂しいが、焚火ができればそれでいい。
ちょっと火と戯れたい気分。