「結局のところ、人生ってさぁ・・・」とか、
「簡単にいうと、仕事ってものは・・・」と、あるところでまとめようとしちゃうところがある。
自分もそんなところがあった。ある時点でひとつの心配事が解決した時にその総括として、「結局今回のことは自分にとって〇〇だったんだな」と。その各論ひとつのことで総論を予想して語ってしまう。これは今までの経験上、そこで結論付けてしまったことで後に起こる事象に対してかなり偏った思い込みを植えつけてしまう危険性をはらんでいる。

前回の失敗や成功が、次の時も同様な条件で起こる確率なんてゼロに等しいからだ。似たようなことは起こるだろうが、ほぼ同じ条件なんてことはあり得ない。
これは株をやっていて学んだことであるが、「絶対に勝つという法則はないが、負けを管理することはできる。」ということだ。勝てる可能性が高いというのがわかってくると、「自分はほぼ負けなくなった」と過信して9割勝っていたのに残りの1割で大きく損失を出して結果的に収支がマイナスになったということが必ず起こる。
その大きな損失さえなければコンスタントに収益が得られるのに。大きく勝つことに拘らず、大きく負けないことだけ拘るようになると収支はプラスになっていく。
自分である程度のところで結論づけをしてしまうと、その先の進展がなくなる。
「人の死についてはもう語り尽くされたところがあるからね」なんてしたり顔でうっかり言ってしまうとそのあとで大きく後悔することになるだろう。
何もかも酸いも甘いも経験した人が、「自分なんてまだまだ何もわかっていない子供みたいなもんだ」という方が説得力がある。
「絶対」というものも、「確実」とか「永遠」なんてものもただの幻想なのだ。