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なんだかんだで人生飽きないように好奇心だけで生きてきたけど、こんなんでよかったのかなぁ?と言うブログ。

出来事 山歩き

霊仙山 (りょうぜんざん1,084m) 醒井駅・醒ヶ井養鱒場・汗拭き峠・見晴台・経塚山・山頂・米原駅

投稿日:

 久しぶりの遠征。

 琵琶湖の北の方、中山道が琵琶湖の右側を北上して関ヶ原(不破関)を抜けて濃尾平野と抜ける。その関ヶ原の手前の左側(北側)にあるのが伊吹山(滋賀県最高峰で1,377m)、右側(南側)にあるのが今回の霊仙山。この二つの山はどちらも石灰岩由来の山で、伊吹山は石灰岩の採掘がされており、こちらの霊仙山では山頂付近がカルスト台地になっており、鈴鹿山脈の一番北にある山でもある。

↑大きな赤丸が霊仙山。

 滋賀県南部から東海道線に乗って、北陸道との分岐点である米原駅で乗り換えて、JR東海の「大垣」行きに乗り換えて一駅の「醒ヶ井(さめがい)」で下車。

 駅のホームはこんな感じ。

 ここからタクシーに乗って醒井養鱒場(さめがいようそんじょう)まで乗せて行ってもらう。通常料金は2500円ほどかかるらしいが、米原市の補助金が出てひとり800円で行ける。(要予約 まいちゃん号)。とってもありがたい!

 10分ほど走って養鱒場に到着。

 ここが登山口ではなく、ここから1時間ほど林道を登ったところが登山口になる。

 途中の林道はアスファルトで舗装された緩やかな登り坂。

 登山口まで3.8km。頑張れ、自分!

 硬そうな岩盤。反対側は渓流が続く。登っていくにつれて、その渓流は下の方に見えるようになる。

 周りの山々はさらに深くなってきて、所々に色づき始めた葉がちらほらと見られるようになってきた。

 1時間しっかり歩いてやっと登山口。ちゃんと登山ポストに登山届けを投入してから山に入った。表側には代表者の名前と住所と緊急連絡先。同行者の名前と緊急連絡先。裏側には様々なコースの図が書いてあり、これから登るルートをなぞっていく仕様になっていて簡単だった。

 登山口からもしばらくは林道っぽい感じだが、舗装はされていなかった。

 

 少し歩くと閉まっている山小屋があり、今年は営業をされていたのかもわからない。

 この辺りから本格的な山歩きになっていく。

 まず目指すは「汗拭き峠」。急な滑りやすい道をつづら折りで登って、汗がじわじわと出てくる。今日は気温もさほど高くなく、下着と長袖シャツと風除けの薄手の上着。念のためフリースの長袖シャツをリュックに入れてきた。上着はなしで歩き始めたが、それでも汗ばむほどだった。

 見上げた山はいつも美しく、いつも歩いている大文字山とは雰囲気の違う樹林で気分が高揚してくる。

 ただ大文字山と大きく違うのは、クマが出没する可能性があること。大文字山も当然確率ゼロではないが、少なくともこの10年では出会ったこともなければ目撃したという情報もほとんどないので、クマ除けの鈴を付けて歩いておられる人はほぼいない。

 しかし、この霊仙山では入り口から山頂まで「クマ出没注意!!」の看板だらけと言っても過言ではない。周りを見渡しても「いかにもいそう」という雰囲気であるし、この日出会った多くの登山者はクマ除けの鈴や鐘を歩いておられる人がほとんどだった。

 小心者の私は、鈴をたくさん付けた上に、ラジオを大きな音で鳴らしながら歩いた。同行のマルさんもクマ除けの鈴を鳴らし、二人でシャンシャンチンチン、そしてラジオのパーソナリティの女性の声が山に響き渡らせて、まるでチンドン屋さん。

 ↑切り株の上の置かれていた缶バッチ。

 よく見たら「如意越」と書いてある。ローマ字で「大文字山、如意が岳、長等山」の文字も見える。いつも私が歩いている如意古道の缶バッチがあることも知らなかったし、その上どうしてその缶バッチがこんな場所においてあったのか?不思議だ。

 少しずつ雰囲気が変わってきた。木立の間の落ち葉の上をすり抜けていくような景色。斜度はそこそこあるが、あともう少し?という期待がかかる。ロープやテープがなければ絶対に迷いそうな道。

 振り向くと紅葉も少し色が濃くなってきたように見える。

 そして、いよいよ木々が少なくなってカルスト台地っぽく石灰岩を多くなってきた。

 背後はまだこんな感じ。

 これを登り切れば!という感じになってきた。

↑ 目の前のテッペンを登り切って見えた眺望がこちら。

 琵琶湖の一番北部あたり。つんと琵琶湖に突き出た部分が長浜市の南浜水泳場でその手前に長浜城。突き出た左上に竹生島。

 登り切ってしまうと、そこは起伏のある台地になっていて石灰岩だらけの異世界。あまりの開放感に今まで登ってきた疲れが一気に吹き飛んでいく。この頃にはクマの心配もまったくしなくなった。

伊吹山と同じく季節によってはお花がたくさん見られるとあったが、今の時期はほとんど見られなかった。時々こんな小さなお花が見つけられた程度。私が見逃していただけかもしれないが。

 小さな池があり、そこに鳥居が立っていた。霊山神社と書かれていた。

 この鳥居があとでとても安心する存在となった。

 山頂に向かってまだまだ歩く。似たような風景の中を迷わないようにまずは経塚山(きょうづかやま)という霊仙山と隣り合わせの山へと向かう。

 カルスト台地はほとんど石灰岩と崩れやすそうな土なのだが、緑色の部分は写真のような「杉苔?」のような苔ばかりだった。

 やっと経塚山に到着。時計を見ると「正午」だったので、お腹も空いたのでここで昼食を取ることにした。
 私はいつものおにぎりと卵焼きとウインナー。

 そして、マルさんにいただいたセブンイレブンの「金のしっとりバウムクーヘン」。発酵バターの入った濃厚なバウムで疲れたカラダにしみ込んだ。

 20分ほどのんびりしてから霊仙山の山頂を目指す。その霊仙山山頂は、もう目と鼻の先で見えている。

 この経塚山を少し下って向こうに見える頂きまで登り返すだけ。15分という予想タイムだが本当に?って感じだ。

 食後でリュックは軽くなったが、お腹が重くなったのでヒーヒー言いながら登った。食後はいつも下りが多いが、食後の登りはきつい。あともう少し。

 頑張って登って山頂に到着。時計を見るとちゃんと15分ちょうどで登れていた。

↑山頂からの眺望
この写真は琵琶湖の真ん中あたりが映っているが、ここからの眺めは360°のパノラマで、北は濃尾平野に、その奥に御嶽山、向かいに伊吹山、そして、琵琶湖の北側から北湖全体。その向こう側に比良山系。南に下がって比叡山、音羽山。西に来ると鈴鹿山脈が大きく連なり、その左側には三重県方面の伊勢湾らしきものまで見える。
↑鈴鹿山脈
↑左奥遠くに比叡山、右奥が比良山系、琵琶湖に浮かぶ小さな島は人が住んでいる沖島。沖島の手前の小さな山が国宝「彦根城」のある金亀山(こんきやま)。

 ↑右側に見えるのが伊吹山。写真中央付近が、姉川の戦いのあたりだろうか?

 動画を載せようと思ったら、このブログの容量を超えてしまったので、また後日YouTubeにアップしようと思います。

 

 経塚山と霊仙山ともうひとつピークがあって「霊仙山最高点」と言う。三角点は霊仙山山頂にあるのだが、霊仙山最高点の方が高いらしい。

 でも既に足もフラフラなので、そちらはパスして下山することにした。再び経塚山に登り返すのも面倒だったので、そちらを迂回していくことにしたのだが、それが失敗だった。山頂から見ていたら「あの道をこう進んで、あの道を行けば行けそうですね」って思ったのだが、いざその場所に行ってみると景色がまったく違って行こうとしていた道がどれだかわからない。

 「きっとこっちですよ」と言った私の方向感覚が間違っていて、結局マルさんが「こっちでしょう」と言うのが正しかった。この道迷いで30分ほどタイムロスしてしまって、いざ周りを見渡したらあれだけいた登山者が誰もいない。

 マルさんの「多分こっちでしょう」と言う方向へしばらく歩いてみても「似たような道ばかりでこれで正しいのかよくわかりませんが、もう少し行ってみましょう。」と。

 するとしばらく歩いたところで、例の鳥居のある池のところまで出て「あ〜〜よかっタァ!ここですここです!」と一安心。それまでは気が気じゃなくて、この道も間違っていたらまた歩き返しておそらく下りの林道あたりではライトをつけないいけない状態になっていたと思う。そして最高点にいかなくて良かったと思った。

 木々の多い道まで戻ってくると、またクマの心配をしなくてはいけない。ラジオを再び取り出して音量を上げて鳴らした。山頂付近とは大違いだ。

 またビクビクしながら歩き出した。

 すると、登山道とは離れた茂みの中で「ゴソゴソ」と動く黒い影を発見。

 「え?え?何? マジかよ、クマ?」

 「マルさん、やばいやばい、クマかも」

 するとその隣でもゴソゴソと茂みが動く。「え?子連れのクマなの?やばいよやばいよ」

 しかし、その直後に人の話し声が聞こえてきた。「もう、勘弁してよ〜。」一気に全身の力が抜けた。おそらく栗拾いにでも来た4人組の人たちで、その一人が黒いジャケットを着ていて、ゴソゴソとやっていたのは枝を揺すって木の実を落としていたらしい。

 もう、本当に心臓止まるかと思った。

 とっても滑りやす場所で、ロープ頼り。ロープを握ってズリズリズリとただ滑り落ちるしかない。写真では問題なさそうに見えるが、バリバリ冷や汗かいた。

 5合目の見晴台に着いた。山頂とこの場所がしっかり携帯の電波が届く場所。それ以外はほとんど携帯がつながらないと思っていい。

 ここから2時間で養鱒場まで下りられるはずなので、マルさんがタクシー会社に電話をしてくれた。ここでタクシーを呼ばないと、養鱒場からもさらに1時間ほど暗い山道を歩かないといけなくなるから必死だ。

 時間はまだ午後3時前なのに、この時期はすぐに薄暗くなってくる。気持ちばかりが焦ってしまう。

 一番滑りやすい場所では転ばなかったのに、それを過ぎて「やれやれ」と思ったところで転ぶのはお決まりのパターン。今回も「なんで?」と言う場所で滑って尻餅。痛くもなく上手に尻餅を着いたのだが、その後に立ち上がろうとしても足が疲れ切っていて立ち上がることができずに、そのまま回転して仰向けに転んだ。もう笑っちゃうくらいヘロヘロ。どこも怪我もなく「だめだこりゃ!」ってただ笑うだけ。

 やっと林道まで出てきた。いつもならやれやれなのに、今日はここからまたさらに1時間林道を歩かないといけない。

 林道に入ってもまだ山深い。この林道はいつまで歩き続けるのだろう?って思いながら、「こんなに歩いてきたんだっけ?」と口ずさむ。

 山頂に着いた時は、素晴らしい眺望に疲れが吹っ飛んだが。この時はその感動も忘れて「もうこのコースはやめておこう」と心に決めていた。

 やっとのことで養鱒場に到着した頃には、「もう一歩も歩けません」と駄々をこねる子供のようだった。そんな気持ちが通じたのか、まだ約束の時間の10分前だったが、スーッとタクシーがやってきて目の前で止まった。「あなたは神様か仏様ですか?」そう思った。

 行きは「醒ヶ井駅」からだったが、帰りは「米原駅」まで送っていただいた。米原駅の方が距離が長い。でも「まいちゃん号」なら料金は一緒でひとり800円。最初から米原駅から養鱒場に送って貰えば良かった。

 もう写真を撮影する元気もなく、米原駅で一枚だけ撮影したのが上の写真。見事な木彫りだった。

 米原駅始発の新快速に乗って、無事に帰宅した。

 既に陽は沈んでいる。

 今夜は妻がカレーを作っておいてくれるとのこと。

 いつものバーモントカレー 甘口だけど、自分が作るよりも数倍美味しく感じた。

歩いた距離:20kmくらい
歩数:3万歩以上
歩いた時間:6時間以上

 翌日に筋肉痛が出ていないのが不思議だが、もう2〜3日したら出てくるのだろうか?全身に疲労感があるけど意外と元気。昨夜は久しぶりに「よく寝たぁ〜」と思えた。近頃眠りが浅くて、夜中に何度も目が覚めるが、久しぶりの良い睡眠を味わった気分でうれしい。

 かと言って毎日こんなに疲れることをしたくないけど、たまにはいい。

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執筆者:


  1. Aki より:

    珍しく遠征ですか、電車とタクシーの山歩きは、観光地気分になれますね。
    それにして独特な風景、夏場は日差しが強くて死んじゃいますねw
    お疲れさまでした。

    5合目・見晴台のスナップ、左の人物の頭部が消えてるのはナゼ??

    • KURI より:

      Akiさん
       楽しかったです。でもホトホト疲れました。山頂付近にいる間の開放感は最高で、こんな素敵な場所があるなんて夢みたい!って感じでしたが、30分ほど下ってくると現実に引き戻されました。
      真夏は地獄でしょうね。伊吹山も上の方は日陰がないのでもう行きたくありません。(^_^)
      やっぱり私は大文字山あたりをウロウロと歩き回っているのが好きです。

  2. しんちゃんママ より:

    今回はいつも以上にもりだくさんで楽しい。
    知らない地名がでてきなので、地図で確認しました。

    >登山ポストに登山届けを投入
     ⇒遭難のニュースがあると、よく耳にしますね。

    熊さんが出没する可能性のある山に入る時は、黒ジャケットではなくて、明るい色の物を着ることが大事かな?

    • KURI より:

      しんちゃんママさん
       >知らない地名がでてきなので、地図で確認しました。
       「醒井(さめがい)」なんて最初は読めませんでした。登山口の地名も「榑ヶ畑登山口」と書いてありましたが読めませんでした。あとで調べたら「くれがばた」と読むそうです。
       今まで熊に出逢ってしまったことは一度もありませんが、YouTubeでクマと遭遇して襲われたという動画を見ちゃったもんですから、もうそれから怖くて怖くて。
      それでも、今回クマ除けの鈴も付けずに単独で登っておられ女性に数人すれ違いました。怖くないのかなぁ。女性の方が度胸があるのかもしれません。
      黒ジャケットを着て登山道とは違う場所でゴソゴソ動いていたら、私が猟師なら絶対に撃ち殺してしまいそうです。

  3. アプリ より:

    アップダウンがあって3万歩ってふつうに歩いたらその倍ではないですか。

    稲刈りの手伝いで、田んぼがぬかるんでいて軽トラックが降りられないので、しかたなく二輪車でお米を田んぼの端まで運びました。お米が40個ぐらいあって、2個ずつだから、往復20回、そのときはさすがによく歩いて1万歩でしたが、疲れました。

    いや熊も怖いですよね、日が短くなると暗くなるのも早いから、早めの下山も必要ですね。タクシーのお迎えもほんと神様かと思ってしまうでしょう。

    熊よけの鈴もなくて、熊が出現する可能性を知らないとかでしょうか。もし、それで遭遇したら、腰を抜かすでしょうね。

    • KURI より:

      アプリさん
      >2個ずつだから、往復20回
       それで1万歩はすごいです!私だったらその後ぎっくり腰になってます。
      >日が短くなると暗くなるのも早いから、早めの下山も必要ですね。
       ホントそうなんですよね。迷った時に限って、太陽が急に雲に隠れたりして薄暗くなって、一気に不安な気持ちにさせられます。
       クマは話してわかる相手じゃないですし、出逢わないようにするしかないですよねぇ。

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