「この絵本読んでみる?」 と家内が差し出した絵本。
絵本に関しては普段あまりそのようなことをしない家内がめずらしく薦めてきた。
「子ども向けというより、大人が読んで面白い絵本かも。ちょっと感動するよ」という言葉にも、私は「ふ~ん」と気のない返事をした。
表紙絵のイメージはあまりよくなかった。
厚い表紙をめくると、その裏にはこう書かれている。
「わたしも魔法の手をもてただろうか。」
意味が分からなかった。しかし、終盤にもういちどその言葉出てくる。
そして、その言葉に涙することになるのです。
表紙の絵と絵本の中の絵とは雰囲気が違う。
パリの町並みをあちこち淡彩画でスケッチしたような明るい絵が続く。
大切にしてきた植物図鑑の本が壊れてしまって戸惑う少女と、ルリユールという謎のおじさん。
ルリユールおじさんは、製本業を生業としていた。それも丹誠を込めて手作りの本だ。
少女の本を修復しているうちにルリユールは、やはり製本業をやっていた父のことを思い出していた。
少女の本を大切に思う気持ちと、ルリユールの製本にかける意気込み、そして「受け継ぐ」というもの。
「受け継ぐ」というのは、技術だけでなく、「心」なのかなと思わされる。
文章は限りなく少ない。絵も精巧ではない。
そこまで言葉多く語らずとも、視覚に頼らずとも、伝わるものがある。
絵本というジャンルはなかなかものである。
おすすめです。
いい本との出会いはそうないです。
素晴らしい本と出合いましたね。そんな本をさりげなく勧める奥さんも素敵です。
本屋で探してみます。
BOOさん
我らの職業では尚更考えさせられる内容でした。
ぜひ。
実は図書館にこの本があることを確認し、
本日、読める予定でした。
でも、しんちゃんパパから
お呼び出しがかかり、中止。
では近いうちに・・・。
しんちゃんママさん
読むまでにじらされますね。(^_^)
次は貸し出し中だったりして。
それを乗り越えて手にして読んだ時は、感動も一入かもしれません。
いせひでこさんは「グレイが待っているから」という本を読んだことがあります。
ご自身のことを書いた本で、どこかひょうひょうとなさっていて好きでした。
この絵本の名は初めて聞きます。
探してみますね。
麦風さん
「グレイが待っているから」はまだ読んでおりませんが、アマゾンで推薦されていた「大きな木のような人」の面白そうだなと思いました。
絵本を読んで涙ぐんでしまったのは初めてかも。
きょう、葛飾図書館に行ったら貸し出し中。
以前、いせひでこさんの講演会があり、
それ以降、人気だとか。。。
司書の方にすすめられたのが、
「1000の風、1000のチェロ」。
その場で読みました。いい本でした。
絵がしんちゃんママ好みで、文章もホロリ。
阪神大震災で崩壊した自宅から
数日後にお母様を見つけ出して、
毛布に包んで安置した話を
友人から聞いたことを思い出しました。
葛飾図書館に行くたびに、
〝ルリユールおじさん〟をさがします。
棚の位置を教えてもらいました。
しんちゃんママさん
なかなか絵本に出会えるまでにじらされますね。(^_^)
>阪神大震災で崩壊した自宅から・・・
これだけでもう涙が・・・・。(T_T)