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なんだかんだで人生飽きないように好奇心だけで生きてきたけど、こんなんでよかったのかなぁ?と言うブログ。

乾癬

トリムネニク

投稿日:

 その日の夕方は、
 午後から吹き始めていた季節風もおさまり少し静かな夕暮れだった。
 「買い物行くけど」
 「じゃ私も一緒に行こうかな?」
 と慌てて準備をはじめた妻。
 薄手のウィンドブレーカーを羽織い、
 ふたりでデイパックも背負って商店街へと向かう。
 「日が沈むと一気に気温が下がるよね」と言いながら、
 手袋した手を口元に当てて「ふ〜〜」とやると、指の隙間から白い息が湧き上がった。
 買い物の目的は、サラダ菜とキュウリとプチトマト。
 朝からシャトルシェフに任せておいた肉に添える野菜だ。
 「今日は朝から鶏胸肉を煮込んでいるんだ」
 「えー、楽しみー!」
 美味しい話になるといい笑顔をしてくれる。
IMG_0784.jpeg
 20分ほど人通りの少ない旧東海道を歩いて古い商店街に到着。
 一時はシャッター街になりそうだったが、どうにか踏ん張っている。
 その中に起死回生で出来たスーパーマーケット。
 人通りは少なかったが店内は賑やかで混雑していた。
 「サラダ菜はそんなに要らないから少量パックでいいや」
 「私はちょっと向こう見てくるね」と含みのある笑顔で離れていった。
 

  プチトマトも少量パックでいいか、
  きゅうりは糠床にも入れるから3本入りと。
 生鮮の外周を廻って最後のお惣菜とパンのコーナーで合流。
 手に持っているのはいつもの甘いモノ。
 「へへ」と笑いながら両手にもった見切り品の饅頭をカゴに入れた。
 「目が合っちゃってさ。こんなシール貼られちゃっているし、連れて帰ってあげることにした」と、またヘヘッと笑った。
 スーパーの横の路地を挟んだ向かい側にある小さなパン屋さん。
 「ここのパン屋さん美味しいんだよ」と教えてくれたのは妻だった。
 入り口の小さなガラス窓から覗くとすでにほとんどのパンは売り切れていた。
 ハムを挟んだパンとフランスパンとモーニングパンがすでに残り物として1箇所にまとめられていた。
 その中のモーニングパンは、モンゴルの遊牧民の家「ゲル」みたいな形の柔らかそうなパンだった。
 そのゲルみたいなパンを選んで持ち帰ることにした。
 帰りはまた違う道で遠回りしてみよう。
 もう外はすでに暗くなってきていた。
 「お腹空いたなぁ」
 「帰ったらすぐに晩ごはんにしようね」
 自然と二人の歩くスピードは速くなっていった。
 キュウリは細く千切り、
 サラダ菜はちぎって添えた。その横にプチトマトをチョンとおいて色のアクセント。
 シャトルシェフで煮ておいたニンジン、玉ねぎ、鶏胸肉。
 子供のゲンコツくらいの大きさに切った胸肉は箸で掴んだだけでその柔らかさを感じることができた。
 スープの中の肉だけを取り出してスライスして、ニンニクと醤油ベースのタレをかける。
 残りのぶつ切りのニンジンと玉ねぎはスープの具としていただく。
 ゲルみたいなパンはスライスして軽くトースト。
 作り置きしてあるポテトサラダものせよう。
 帰宅してすぐに火をつけた石油ストーブもいい感じで温まってきた。
IMG_0786.jpeg
「もうひと回り大きなお皿にすれば良かったかなぁ、山盛りになっちゃった。」
「いいよいいよ、見た目はいいのっ!美味しけりゃそれでいい。ではでは、いっただっきまーす!」と食べはじめる妻。
 「んーーー! 柔らかいねこのお肉!」
 「ホントだ、胸肉とは思えない!」
 普通に胸肉を茹でると硬くなってしまいがちだが、
 シャトルシェフを使って低温で長時間ゆでると、まるで高級な肉みたいになってくれた。
 「ふわふわだー!」
 「ポテトサラダをのせて食べると美味しいよ」
 「うん、いけるね」
 「次は、サラダ菜と肉。うん、これも最高ー!」
 スープの中のニンジンも甘く柔らかくて絶品。
 野菜と肉で取れたスープは、塩だけで味付け。
 少ない塩で十分美味しい。
 「なんだかよく見りゃ安い食材ばかりだけど、立派なご馳走になりましたねー」
 「腕がいいからね」
 「ま、そういうことにしておきますか。ごちそうさまでした!」
 「食後のデザートは何にする?」と妻。
 「まだ食べるの?」
 「仏壇にお供えしてあった”東京ばな奈”、あれ食べちゃわないといけないのよ」
 「仏さんも笑ってるよ、。おい、もう持っていっちゃうのかよって。」
IMG_0771.jpeg

-乾癬

執筆者:


  1. カラス より:

    お二人、すべてが素敵です。

  2. 匿名 より:

    昨日、シャトルシェフで残り野菜たっぷりの
    シチューを作りました。というより、入れておけばOK。
    たくさんつくったので、しんちゃんパパ用に冷凍。
    >もう持っていっちゃうのかよって。
      ⇒しんちゃんパパには仏壇10秒ルールがありまして、
       10秒供えて、食べちゃうのOK。
       きっと、義母があきれているでしょう。

  3. KURI より:

    カラスさん
     子育て中は「お父さんとお母さん」をやっていましたが、手が離れたらまた変わりました。学生時代の頃とは違うまた新たないい関係になった気がします。まぁ全部妻のおかげですけど。

  4. KURI より:

    しんちゃんママさん
     シチューは野菜室掃除には最適ですよね!うちも連続して使っています。今夜は肉じゃがにチャレンジしました。うまく出来ていますように。
    >仏壇10秒ルール
     早っ! (^_^)
     うちは食事前にお供えして「チーン」して、食後にそのお菓子をいただくというのが最速。「10秒ルール」我が家も提案してみようと思います。笑
     お仏壇の前で「10秒」数えて待つのですか?

  5. 匿名 より:

    しんちゃんパパはお酒を飲まないので、晩酌なし。
    あっという間に食事が終わり、仏壇前に直行。
     ⇒しんちゃんママはまだ、食事中
    うれしそうに、選んでいます。
     
    ◎しんちゃんパパの10秒ルール
      原則、お供え物は供えた翌日以降に食べるのですが、
     「買ってきて、すぐ食べたい!」と思ったら、
     仏壇前のお供えかごに入れて、超早口で10秒。
    だから、しんちゃんママお気に入りスイーツは隠してます。 
     

  6. KURI より:

    しんちゃんママさん
     しんちゃんパパさん、最高です!(^_^)

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