近頃、日曜朝の散歩で行く小関越え。
旧東海道から小関町に入り、小関峠を登り切ると左手に小関地蔵。
そのまま舗装道路を進めば、藤尾奥町へいくが、
小関地蔵の先を左折して山に入れば逢坂山へ行ける。
その数メートル先を左へ下ると琵琶湖疏水の藤尾出口から疏水沿いを山科へ向かう方へ行ける。
ちなみに、小関地蔵から右の山へ入ると大文字山へ行くことができる。
疏水方面へ下ってすぐに左手に不思議な建造物が見える。
これがそうだ。↓
煉瓦造りで円柱状。
屋根は金属製の網目状になっていて、中には入れそうもない。
扉などの入口は表からは見えない。
周りもフェンスで囲まれていて近づくことさえ出来ない。
さてこれはなんだろう?
これは「琵琶湖疏水 第一竪坑(たてこう)」。
明治18年に第一疏水の工事が始まり、大津市の三井寺からと藤尾からの両端からトンネルを掘り始めた。
三井寺側の入口が桜の名所にもなっているここが入口。↓
ここから山のトンネルを抜けて、藤尾まで全長2,436mという当時日本で一番長いトンネルを掘り始めた。
三井寺と藤尾の両端から掘り進めるのと同時に、
この竪坑からも両端に向けて掘り進めたのだった。
イメージとしてはこんな感じ。↓(ヘタなイラストで申し訳ない)
深さ50mもある。
第一竪坑があるということは「第二」もあるということなのだが、
第二竪坑は、ここよりもう少し藤尾側の住宅地の中にあるらしいのだが見たことがない。
琵琶湖疏水のおよそ全体像はこんな感じで通っている。
赤い線が琵琶湖疏水。↓
私は以前に南禅寺まで歩いたというコースは、ほぼこの琵琶湖疏水に沿って歩いたことになる。
三井寺から蹴上までの間にトンネルが、この竪坑のある「第1トンネル」と、諸刃山の下を通る「諸刃トンネル」、
天智天皇陵の少し西側にある「第2トンネル」、そのすぐ西側の日本最初のコンクリート橋の先の「第3トンネル」。
この4つのトンネルを経て京都の蹴上まで流れ、そこから蹴上浄水場、蹴上発電所、京都市動物園や京都市美術館、南禅寺水路閣から哲学の道へと流れていき、灌漑用水にもなっていく。
現在は観光船も航行し、↓
桜の季節は人で溢れ、
紅葉の季節には色鮮やかに染められ↓
季節が巡ってくるごとに、さまざま美しい姿を見せてくれる
あそこも、こっちも疏水だったりする。
昔の人たちが頑張ってトンネルを掘ってくれたおかげで、
琵琶湖から京都へ水が運ばれ、
その水と同時に物流も起こり、
たくさんのものが行き来した。
荷物も運ばれ、発電もされ、灌漑用水も飲料水も運ばれた。
その最初の水がここからトンネルへと入っていく。
山科って大津との境みたいなイメージがあったけど、南で中心部とつながっているのね、すごい勘違いでした。
御陵駅の場所のイメージも随分ちがってました、去年電車で通過したのにね・・・
観光地だけを廻る京都観光では絶対にわからないことばかり・・・。
奈良には7~8年連続で行きましたが、
京都は乗り換えるだけのことが多くて・・・。
コロナが終息して、また南座に行くことがあれば、
連泊して、いろいろ行きたくなりました。
Akiさん
Googleマップはそういうのを確認するには最高に便利ですよね。何かあるとすぐにGoogleマップを開くのは父譲りなのかも。いつも手元に地図帳があって、「どこそこ行ってきた」というとすぐに地図を開いて確認していました。気がつけば私も同じことしている。(^_^;)
しんちゃんママさん
京都の街歩きは、テーマを決めて歩いたりしています。食べ物、歴史、植物、地学、衣服、神社仏閣、自然など。テーマを変えると、同じ場所で何度も楽しめます。(^_^)