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なんだかんだで人生飽きないように好奇心だけで生きてきたけど、こんなんでよかったのかなぁ?と言うブログ。

乾癬

秋雨の日に

投稿日:

 突然、一人暮らしをしている長女のスマートフォンが鳴った。
 画面を見ると「非通知」とある。
 いつもは「非通知」の電話に出ることはないそうだが、なぜかその時は不思議と「出なければいけない」というオーラがあったらしい。
 おそるおそる出てみると、
 「もしもし! お母さんだけど!
 思わずスマートフォンを耳から離したくなるほどの大きな声。
 「え? お母さん?! どうしたの?」
 「ショッピングモールにお父さんと来たんだけど、お母さんスマホ忘れちゃってね。お父さんと別れたまま連絡取れなくなっちゃったのよ。だから、お前からお父さんにフードコートで待ってるってLINEしといてくれる?」
 「何やってんの、もう! わかったLINEしとくね。」
 ということで、
 私は、長女のおかげで無事フードコートで妻と再び逢うことが出来た。
 何度LINE入れても返事がないなと思ったが、
 買い物に夢中になっているのだろうと、
 こちらはあまり気にはしてはいなかった。
 携帯電話を持つ前、大きなお店で別行動する時は、
 「それじゃ、1時間後の午後11時にここエスカレーター前に集合ね。」って腕時計を見つつ別れたもんだが、
 それぞれがスマートフォンを持つようになってからは、その申し合わせもなくなった。
 解散した後にスマートフォンを忘れたことに気がつくと、あとが大変だ。
 近頃のショッピングモールはやたらと広く、どこから探そうかと途方に暮れる。
 たまたま今回は、妻がいつも持ち歩くメモ帳に遠方に住む長女の電話番号を書いておいたことで連絡が取れたが、
 もし私だったら誰の電話番号も覚えていない。全てスマートフォンに記録されているからだ。
 

 館内放送してもらえばいいのだけど、「子供の迷子じゃないんだから」とちょっと恥ずかしい。
 公衆電話もたまたまあったから良いようなものの、
 これで家族の電話番号もわからず、自宅には誰もいない、
 離れて暮らす子供たちの電話番号もわからず、
 友人や親戚の電話番号も覚えていないし、
 覚えていても「非通知」では誰も出てくれない。
 これで身分証明書も持ってなくて、クレジットカードもスマホ決済も出来ず、現金もなかったら。
 なんだか空恐ろしくなった。
 最低限、子供たちのスマートフォンの電話番号をメモに書いておこうと思った。
 スマートフォンがあれば、なんでも出来るが、
 逆を言えば、スマートフォンがないと、
 別れた妻と出逢えなくなる。
 そもそも、今日はショッピングモールのガーデニングコーナーで花の苗を買いたかったのだ。
 私は、妻と長女がそんなやりとりをしているとはツユ知らず、
 どの花の苗にしようかと見て回っていた。
IMG_4957.jpeg
 妻は妻で、玄関に飾る生け花用の花を、
 花屋さんで物色していたらしい。
 久しぶりに訪れる広大なショッピングモールと、
 これまた果てしなく広がる大駐車場。
 先ほど駐車したばかりなのに、再びあの場所まで戻れるだろうか?と思うほどだ。
 そこで離れ離れになったスマホを持たない二人の男女。
 さて二人は再び無事に出逢えることができるのだろうか?
 閉店までの残り時間はあと3時間。
 なんていうドラマのシナリオが書けそうだ。
 やっぱり最悪、館内放送で呼び出しかなぁ?
 でも、たとえ呼び出してもらっても、
 「〇〇さま、〇〇さま、◇◇さまが、モール中央南口にてお待ちですのでお越しください。」
 と言われても、その「モール中央南口」がどこだかわからない。
 どっちが南で、どっちが中央に近いのかもわからないのだから。
 まぁ無事に帰宅できてよかった。
 妻が買ってきたお花は、
 美しく玄関に飾られた。
IMG_4960 (1).jpeg
 ピンクの花が、トルコ桔梗
 枝の先にちょこっと赤いのが付いているのが、吾亦紅(ワレモコウ)
 赤い縁取りの葉が、ドラセラ
 外は蒸し暑い秋雨。
 玄関は、少し秋らしくなった。

-乾癬

執筆者:


  1. Aki より:

    お花お見事です、背景の置物にも京都を感じます。

  2. カラス より:

    出先でスマホを忘れて来たことに気づき、慌てた経験が何度かあります。
    もちろん、忘れたのはワタシですが、公衆電話がある施設だったので、なんとか連絡がつきました。たまたま家族の電話番号をうる覚えしていたという奇跡がなければ苦労したと思います。
    奥様の生け花は、素晴らしいですね。
    いつも『正』という字が浮かびます。
    『正統』『端正』『正真正銘』的な感じです。
    気持ちがスッとします。
    ありがとうございます。

  3. 一般人 より:

    確かに紙に書いておかないと、こまりそうですね。

  4. KURI より:

    ラブドールさん
     ありがとうございます!(^_^)

  5. KURI より:

    Akiさん
     ありがとうございます。玄関に生のお花を一度活けると、無くなった時がやたら寂しくて、「ねぇ、また活けないの?」と催促しちゃいます。

  6. KURI より:

    カラスさん
     30年くらい前は、財布と鍵とタバコとライターをポケットに入れて外出していましたが、今はスマホと鍵と財布とマスク。そのうち財布もいらなくなるでしょうか。
     生け花を褒めてくださりありがとうございます。妻に伝えておきます。お察しの通り、基本に忠実な生け花だと本人も申しています。わかる人にはわかるのですね。さすがです。(^_^)

  7. KURI より:

    一般人さん
     私もそう思いました。子供たちの電話番号を書いたメモを財布に忍ばせておくことにします。

  8. 匿名 より:

    手帳に、親族の携帯番号を他の人にはわからない記号を混ぜて、
    書き留めています。
    >〇〇さま、〇〇さま、◇◇さまが・・・
     ⇒1年に1回ぐらい、駅やデパートで聞きます。
      

  9. KURI より:

    しんちゃんママさん
     
    >人にはわからない記号を混ぜて
     それです! そのまま書いちゃって大丈夫かな?って思っていました。
     さてどうやって暗号にしようか。その法則を忘れてしまいそうで怖いです。
     携帯が普及してからは、待ち合わせが楽になりましたが、確かに館内の呼び出しも少なくなったような気がしますよね。駅の伝言板も見かけなくなりました。
     あの伝言板もつい見ちゃってました。神社の絵馬もそうですけど。(^_^;)

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