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なんだかんだで人生飽きないように好奇心だけで生きてきたけど、こんなんでよかったのかなぁ?と言うブログ。

乾癬

仏壇に「サン・トワ・マミー」

投稿日:

 仏壇の掃除をした。
 娘が寝ているこの仏間は、1ヶ月も放っておくとあちこちに埃がたまる。
 位牌やら仏具やらを退かして掃除するのはなかなか日常は面倒だし、
 薄暗いので埃もよく見えないからそれほど気にしないのである。
 いざ掃除を始めてみると、思う以上に埃はたまっているもので、
 やり出したら、あちこち気になり出して結局すべての仏具を退かしての大掃除。
 こういう作業中はBGMを流して楽しくやることにしている。
 この日は亡き母の好きだった越路吹雪をチョイス。
 そもそもこの仏壇は義祖父母、義父母の位牌を祀っている。
 その片隅に亡き母の位牌ではなく長女が描いた母のイラストを遺影として飾らせてもらって祀っている。
 ちょっと肩身の狭い思いをしているかもしれない。
 宗派も違うから聴き慣れないお経を聞かされていると思っているだろう。
IMG_6615.jpeg
 だから今日は大好きだった越路吹雪の「サン・トワ・マミー」を大きな音でかけた。
 この曲はアダモが歌ってヒットした。
 その原曲の歌詞は、彼女に愛想尽かされて捨てられた男が、それでもすがりつく哀しい曲だが、
 越路吹雪では、捨てられたのが男性から女性へと替えられている。
 「ふたりの恋は、終わったのね」とはじまる岩谷時子の歌詞。
 さようならも言えずに突然にいってしまった母が、
 この歌の中に生きているようで、
 掃除をしていて、その手が何度も止まってしまった。
 続いての曲は「ろくでなし」。
 軽快な曲だが、これも男にふられた女の歌。
 男に捨てられ、街の人からも「あいつはろくでなし」だの陰口を言われるけど、明るく生きていく。
 原曲では、振られたのは男性でタイトルも直訳は「不良少年」。
 越路も宝塚歌劇団では、喫煙や門限破りで「不良少女」というあだ名で呼ばれていたらしい。
 そして「ラストダンスは私に」、この曲が一番好きだったんじゃないかな?
 ダンスパーティーで、他のたくさんの女性と踊ってきていいわよ。
 優しい微笑みもその女性に捧げてあげて。
 でも、ハートだけは取られないで、私がここで待っていることは忘れないで。
 最後のダンスだけは残しておいてね。
 そして最後はこの曲「愛の讃歌」。
 「あなたの燃える手で 私を抱きしめて」
 これがはじまっちゃうともうダメ。
 仏壇の前できちんと正座していた。
 三島由紀夫との恋も噂され、自由奔放でお洒落で憧れの存在だったと思う。
 日生劇場での単独のリサイタルを開催するのは当時かなり珍しいものであった。
 その演出を担当したのは劇団四季の創設者である浅利慶太氏であった。
 「恋とかして、赤いスポーツカーに乗ってデートなんかもしてみたかったなぁ」と言っていたお見合い結婚の母。
 越路吹雪の中にそんな自分を重ねていたのかなぁって、今になってそう思ったりする。
 なかなか母をひとりの女性としてみられないが、
 好きだった曲を聴くことで、また違う母の姿が浮かんでくる。
 なかなか墓参りにもいけない状態が続いているが、
 今夜はいただいたおいしい梨をお供えしよう。
 サン・トワ・マミー (あなたなしでは) 
 こーちゃん(越路吹雪)って今日調べて知ったが、56歳という若さで亡くなられていたんだなぁ。
 命日でもなんでもない日だけど、
 合掌。

-乾癬

執筆者:


  1. 一般人 より:

    仏壇は、毎日読経したら、ほこりは、たまらないかと。

  2. KURI より:

    一般人さん
     読経するのは、毎月命日と妻が休日たまに気が向いた時にするくらいです。日常はお茶とお花とお供えくらいですからなかなか細かいところの掃除が行き届きません。もう少しお世話してあげないとですね。

  3. Aki より:

    サン・トワ・マミー、忌野清志郎が歌っていたのが脳裏にこびり付いてます、『やっぱり猫が好き』のエンディングだったかな、遠い記憶・・

  4. KURI より:

    Akiさん
    >『やっぱり猫が好き』
     懐かしいですねー! そうそう、エンディングは「サン・トワ・マミー」 でした。越路吹雪とほぼ同じ歌詞だけど、女から男に変わっていますよね。
     いつまでも歌い継がれる歌の一つです。

  5. アプリ より:

    56歳、そんなに若くして、美空ひばりさんもそうでしたが、偉大な歌手、歌を聞けば、越路吹雪さんだとわかる歌声でしたね。
    宝塚出身というのもあるのでしょうが、すごく垢抜けていてシャンソンを歌い、多くの方を魅了したでしょう。憧れをいだいていた女性も多かったでしょうね。
    亡きお母様も久しぶりに懐かしい歌声が聞けて嬉しかったでしょうね。

  6. KURI より:

    アプリさん
     ありがとうございます。
     美空ひばりさんも石原裕次郎さんも52歳で亡くなられているのですよね。今映像を見ても自分よりも若いだなんて思えないほどの大御所感があります。当時の越路吹雪さんの人気も、今の若い人がピンクレディーの絶頂期の人気が想像できないように、独特の憧れ感があったのでしょうね。

  7. 匿名 より:

    越路吹雪さんが亡くなる2年前、パレスホテルへ、
    念願のディナーショーに行きました。
    この前、チケットの半券が出てきて、懐かしかったです。
    日生劇場のリサイタルにも行ったし、
    越路吹雪さん、大好きでした。
    あんな若くして、亡くなるなんて、思ってもみなかったので、
    ディナーショーとリサイタルに行って、よかったと思っています。

  8. KURI より:

    しんちゃんママさん
     ディナーショーにも日生劇場のリサイタルにも行かれたのですね! 私は映像の中でしか知りませんが、それでも唯一無二の歌手だなぁと感じます。

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