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なんだかんだで人生飽きないように好奇心だけで生きてきたけど、こんなんでよかったのかなぁ?と言うブログ。

乾癬

記憶を喜劇に

投稿日:

 人は見ているようで見ていない。
 聞いているようで聞いていない。
 覚えているようで覚えていない。
 いつもの自分の部屋。
 聞こえてくる音は、
 隣の家の室内犬の鳴き声、私鉄とJRの電車の音、時計の秒針の音、
 数日前から近所でやっている水道工事の音、
 向かいの家の植木の水やりの音。
 でも、実際にこの部屋に高性能のマイクを置いて録音すれば、
 もっともっと違う音が入っているのだと思う。
 鳴っているけど聞こえていない。聞こえているけどそれを認識していない。
 そんな音がいっぱいあるのだと思う。
 見えているものもそう。
 視神経にはたくさんの光の情報が入ってきている。
 長いこと同じ場所で暮らしていると、大体目に入るものはいつもの決まったものばかりで新鮮さがない。
 育児も終わってしまうと、日々同じような日常が続くことが多い。
 そんなこともあってか、
 一昨日の出来事だと思っていたのが、
 実際は1週間も前の出来事だったり、
 1ヶ月前の出来事だと思っていたのが、
 半年前の出来事だったなんてことも多くなってきた。
IMG_5122.jpeg
 若い頃に比べて大きな変化が減った気がする。
 そう感じた頃から日記をつけるようになり、
 ブログも毎日更新するようになり、
 食べたものも記録するようになり、
 使い切った調味料もその場でメモするようになり、
 やるべきことをメモして、
 やったことを記録し、
 言われたことで重要でありそうなこともメモして、
 思いついたアイデアもその場でメモするようになった。
 その時しっかり覚えたつもりが、それが脳のどこに記憶したのか思い出せなかったり、
 目に焼き付けたはずが、その映像が探しても出てこない。
 大事なことを言ったつもりが、余計なことを言っていたり、
 言ったつもりもないセリフを、間違いなく言ったと責められたり。
 妻と二人である人物を思い出しても、その取り巻きばかりが出てきて正答までたどり着けなかったりもかなり頻度が高くなった。
 以前、学生時代の仲間5人と喋っていても、
 「ほら、あいつだよ、関西弁の背が高くて、ほらいたじゃん!」
 「ああ、あの色黒でよく喋るやつな。名前なんて言ったっけ?」
 「イタイタ、あいつ最初さ、隣のクラスのあの子、ほら髪の長い子、その子と付き合っていたんだよね」
 「そうそう、すぐ別れたけどね。その女の子なんて名前だっけ? 関西出身じゃなかった?」
 「だったかな、卒業して同じ関西の先輩と結婚したんだよね、ほらなんて言ったけ?白い車乗ってたあの先輩。」
 「あぁ、えーっとあの女優と結婚したあの俳優にちょっと似てる先輩ね、名前なんだっけ?」
 「ほら、一度別れたけどまた依が戻ってっていうあのドラマに出てた女優、結婚する前は歌手のあの曲歌ってたほら、あのダンスのうまいあの人と噂だったんだよね」
IMG_5124.jpeg
 結局5人の登場人物で出てきて、そのうちのひとりの名前さえも思い出せなかった。
 「オレたちさっきから10分くらいこうやって話しているけど、なかなか核心に入っていけないよね。それどころかどんどん遠心力ではじかれていくような気がする。」
 最初はなんの話だったっけ?
 と言ってみんなで笑う。
 それでその日は、いい1日だ。
「無駄な1日。それは笑いのない日である。」 by チャップリン

-乾癬

執筆者:


  1. 匿名 より:

    >その取り巻きばかりが出てきて正答までたどり
     ⇒まさに、朝食時、そうでした。
      パティシエの名前が思い出せず、
      「(渋谷)ヒカリエにあって、鎧塚さんの斜め前で
       色鉛筆みたいなチョコレートと、
       マシュマロ入の焼き菓子のお店だよ。」と叫んだら、
      しんちゃんパパも「思い出せない。」と。。。
      突然、しんちゃんパパが「あ・お・き」と言ったので、
      しんちゃんママが「さ・だ・は・る!」で解決。
      すっきりしました。
      

  2. 一般人 より:

    人間は便利にできていて、不要な情報は無意識に捨てるらしいです。
    絶対音階のある人は、そういう事がないらしくて、録音した物を聞く時と同じかな?

  3. KURI より:

    しんちゃんママさん
     もう笑うっきゃないって感じですよね。スッキリしてよかったです。(^_^)
     スマホでググらずに、自分たちの記憶だけでどうにか思い出すぞ!と意気込見ますが、あれこれやっていると娘が「ググればいいじゃん」とボソッと呟きます。
     結構イジになります。

  4. KURI より:

    一般人さん
     そうなのですね。
     子供が小さい頃、「余計なことばかり覚えてきて!」と憤慨していましたが、親にとっては不要に思える情報かもしれませんが、子供にとっては必要不可欠な情報だったということなんでしょうね。

  5. あかいみ より:

    間違えるはずのない大事な思い出が、検証してみると事実と微妙にズレていた、なんてこと最近あるあるです。記憶力の低下は間違いなく一因とは思うが、記憶に対する自信に懐疑的になる主因は自身がより分析的かつ慎重になったがためとポジティブに受け止めています。分析的かつ慎重?・・勢いを失っただけかもしれませんが(笑)。テレビである脳トレ的なクイズで、絵の一部が徐々に変わっていくやつ、あれが過去からできたためしがなく、網膜に映るもののごく一部しか認識していない自分は身に染みて感じているし、逆に映っていないものをいくつ捏造しているかと考えるとそら恐ろしくなることさえありますね、最近。

  6. KURI より:

    あかいみさん
     うんうんと同意しながらコメントを読ませていただきました。
     近頃、「事実」ってなんなのだろう?って思ってしまいます。目に見えているものも、耳で聞く音も、鼻で感じる気配も、全て期待値を含むものだったりしますから、お化けが出そうな場所なら、光が二つ並べば目に見えるし、そよ風が頬に触れれば物体が通過したと思い込むわけです。
     結局、こういう話になると、「空」に収束されてしまうのだけど、「事実」や「真実」なんてものは無くて、かなりのものは捏造であるという「事実」なのかもしれませんよね。

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