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なんだかんだで人生飽きないように好奇心だけで生きてきたけど、こんなんでよかったのかなぁ?と言うブログ。

ひとりごと 歴史

方丈記を読む

投稿日:2022年1月15日 更新日:

 小さな平屋でいいんだよな。
 そこに、奏でるスペースと、念仏を唱え、経を誦むスペースと、
 寝床があればいい。
 京都では、
 大地震とか竜巻、大火事、遷都や大飢饉などたくさん地獄をみてきたし、
 権力争いとか人間関係もなんだかんだでいろいろあって疲れちゃってさ。
 山の中でひっそりとね、そんな空間を作って、
 のんびり生きていくことに幸せを感じるようになった。
 もう何年も俗世間から離れて暮らしてきて、
 自分の人生もあと少しだろうなって思う今日この頃。
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 それなのに、もうこだわりなんてないって思っていたけど、
 この小さな草庵での暮らしを大切に思うことも罪になる。
 そんな愛着も執着になるから。
 御仏はそう言った諸々の執着を捨てなさいっていうけど、
 ここまでこう質実にやって生きてきても、人間まだまだだねって思う。
 山の中のたった3m四方の狭い小屋で暮らし、
 山菜をとって食べて、
 念仏を唱え、
 琵琶と琴を奏で、
 和歌を読む生活。
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 方丈記を記した鴨長明さん。
 「鎌倉殿の13人」の主役、北条義時よりも8歳年上の人で、
 頼朝よりも8歳年下の人。
 みんな同じ時代を生きた人。
 生まれた境遇によって、
 それぞれまったく違う生き方となってしまった。
 どんな生き方がいいかなんて決めなくてもいいけど、
 多くの人は、なんだかんだで波乱万丈の人生をおくることになる。
 人生って不思議な因果でこうも違ってくるのかと思うばかりだ。
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 久しぶりに、方丈記を原文で読んでみたら、意外と読めてしまう。
 原稿用紙20数枚程度の随筆。
 もちろん原文のわからない部分は現代語訳を見ながら、
 漢字を漢字辞典で調べ、古語辞典を引き、Googleマップで地名を追い、
 一部は書き写しながら読んでみた。
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 原文の流れるような文章が美しくて声に出して謳いたくなる。
 今でいう、「ミニマリスト」としての鴨長明の生き方、
 「方丈の庵」での暮らし及びその考え方は、
 これから進もうと思っている生き方の道標にもなる。
 このページの風景写真は、方丈の庵のあった「京都日野」にほど近い醍醐のあたりの山。
 こんなところで暮らしていたのだなとしみじみ思う。
 現代語訳も色々あるので相性の良いものでいいと思う。

-ひとりごと, 歴史

執筆者:


  1. あかいみ より:

    確か「可搬式」だったよね、この人の小屋は。。さすればキャンピングカーみたいなもんか、、いや、エンジンはもとより牛馬の世話にもならなかっただろうからさしずめ「でんでんむし」生活か。。当時でもそーとー変わってたんだろうね、会ってみたい気もする(笑)。

  2. KURI より:

    あかいみさん
     そうそう、引越しするときは分解して牛車2台分。その時だけ人夫を雇って運んでもらう。「でんでん虫」はおっしゃる通り。(^_^)
     男性が定年退職後にキャンピングカーに乗って日本一周したいって夢を持っている人が多いけど、そういうことなのかなって思います。(^_^)
     

  3. 匿名 より:

    >Googleマップで地名を追い
     ⇒地図大好きなので、よくやります。
      昨日、最後に検索したのは宮古島でした。
      

  4. Aki より:

    『ゆく河の流れは絶えずして…』ってちょとは耳にしたけど、そうゆう随筆なのですねぇ、
    政権が京から鎌倉に移行する時代、なんか飢饉や災害も多くて大変そう、今の時代に生まれてよかったなーって感じます、まあこれからミサイルとか飛ん来るかもしれないけど・・・

  5. KURI より:

    しんちゃんママさん
     宮古島ですか! 確かに沖縄と宮古島と石垣島そして与那国島の位置関係があやふやでしたので、私も調べてみました。思っていたよりも台湾と中国が近すぎ!

  6. KURI より:

    Akiさん
     方丈記に記されている京都の二つの大火があったのが、頼朝と政子が結ばれて大姫が生まれる1〜2年前。その後に飢饉やら大地震やらと京都がズタズタになって街中に死体がゴロゴロしている時に、鎌倉ではあんな感じだったんだなぁって思うと、また大河も面白いかもしれません。ドラマだと京都はいつも優雅な感じのイメージを持っちゃってます。

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