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「あの素晴らしい愛をもう一度」が歌えない

投稿日:2022年1月26日 更新日:

anosubarasii.jpg
 不思議なことがあった。
 どこかしらから流れてきた懐かしい曲。
 我らの世代なら知らない人はいないはず。
 「北山修と加藤和彦」
 イントロの美しい変則スリーフィンガーからはじまり、
 よくよく知ったメロディー。
 3カポでG。イントロは、
 G C G C G C Cadd9 D
 Aメロに入って、リズムは 「トン トトン」と言うイスを叩く音。
 当時、頭から最後まで一発録りの時代で、ずっとこの変則スリーフィンガーは相当きつかったと思う。
 スリーフィンガーのイントロが終わって、
 さてAメロを歌い始めて
 命かけてと 誓った日から 素敵な思い出 残してきたのに
 あのとき同じ花を見て 美しいと言った二人の心と心が 今はもう通わない
 もうこの辺りで泣けて泣けて歌えない。
 「早すぎだろ!」と言われようが、
 自分でも何故かわからない。
 不思議な出来事だ。
 もう一度最初からやってみても同じだった。
 あのとき同じ花を見て
 ここから先が歌えなくて、ただただスリーフィンガーだけが進行していく。
 ギターをはじめたのは確かにフォークソングだったし、この曲もギターの練習曲としてスリーフィンガーを鍛えた一曲。
 イントロの部分は弾いていても気持ちよかった。
 当時、歌詞の意味だってろくにわかっていなかった。
 どうして今この曲で泣けてしまうのだろう。
IMG_7730.jpeg
 この曲を作った加藤和彦氏が亡くなったのが2009年。
 まだ62歳だったんだなぁ。
 この曲がヒットしたのが、1971年。
 この年の曲は、私にとってはかなりインパクトのある曲ばかりなのだ。
 尾崎紀世彦「また逢う日まで」、五木ひろし「よこはまたそがれ」、小柳ルミ子「瀬戸の花嫁」、森進一「おふくろさん」
 ゴールデンハーフ「黄色いさくらんぼ」、堺正章「さらば恋人」、平山三紀「真夏の出来事」、南沙織「17歳」
 赤い鳥「翼をください」、にしきのあきら「空に太陽がある限り」
 どうだ!って言うくらいの名曲ばかり。
 その頃のことが、どわ〜って押し寄せてきて、
 頭の中をドドドドッーって通過しいていき、
 訳もわからず目から溢れ出てきてしまうのかな?
 まさか決壊の狼煙が、この「あの素晴らしい愛をもう一度」だとは思わなかった。
 そんなスイッチが近頃あちこちにあるし、
 そのパッキンも劣化してゆるゆるになっているから、
 うっかりすると大変なことになる。
 やっぱりねぇ、
 「同じ花を見て 美しいと言った二人の心と心が」通うことで、
 感動が倍増していく。そこだなぁって。
 美味しいものを食べて、「これをあいつと一緒に食べたい」
 絶景を見た時、「あいつと一緒にまたここに来たい」
 「ここにあいつがいたらなぁ・・・」
 感動を共有したことが、強烈な思い出として刻まれていく。
 そこにいた全員の心の波動が同じになった時の躍動感は、
 忘れられないものになっていくのだと思う。
IMG_5732.jpeg
 なのに! 「今はもう通わない」なんて、
 もう哀しくて切なくて、泣けてくる。
 「ふるさと」「木蘭の涙」
 そして、「あの素晴らしい愛をもう一度」で、ウルウルくるようになったら、
 懐メロ番組を見るたびに、
 「あぁ〜あ、おじいちゃんまた泣いちゃってるよ」って笑われる。
 「だから懐メロつけちゃダメだって言ったのに〜」

-ウェブリブログ, 音楽

執筆者:


  1. Sekine より:

    ぼくはそのとき16歳でした。社会見学のバスの中で同じクラスのS君が歌っていて、歌い終わったとき、「どうだ、いい歌だろう」とまるで自分の歌のように自慢していたのをおぼえています。ぼくも全部歌えます。

  2. KURI より:

    Sekineさん
    なんだかその時の風景が浮かんできそうです。(^_^)
     その「Sさん」も、私の同級生に置き換えた映像になっています。その時のバスガイドさんの顔も思い出されます。なんだか懐かしいです。

  3. 匿名 より:

    全部、歌えます。車でCDをよく聴きます。
    遠出はしないので3~4曲聴いたら、目的地に到着が多いかな(笑)。

  4. KURI より:

    しんちゃんママさん
    >全部、歌えます。
     流石です! 私も歌詞カードがあれば全部歌えます。歌詞カードないと1番しか歌えません。^^;

  5. Aki より:

    ある意味同じ理由で『涙そうそう』が歌えません、マブダチの葬儀の打ち上げで歌おうとして崩れて以来か、今ならやれるのかな・・・

  6. あかいみ より:

    貴兄の涙腺を緩めているものの正体は、外科的、分析的に究明していっても掴めない何かのような気がする。。なんなんだろうね、そういうものの正体って・・。俺の本棚に「よるくま」っていう童話がある。1999年初版の、つまりは俺の息子用の童話なんだが、これが特に悲しいことは書いていないのに、読んでいると俺は悲しくなって最後までに必ず泣いてしまう。。貴兄の涙腺を緩めているものは、歌詞の逐語的な解釈を超越した何かなんだろう。ジャンルを問わず名作とはそういう世界を生み出すんだね、きっと。

  7. KURI より:

    Akiさん
     キツいですねぇ。先にいっちゃった友人たち、それぞれに思い出の曲があるかもしれません。この曲を聴くとあの人を思い出すと言うプレイリストが少しずつ増えていきます。(T_T)

  8. KURI より:

    あかいみさん
    「よるくま」、その著者の酒井駒子さんは、私の娘の目標とする人です。「この人のような絵が描きたい」とずっと頑張っています。
     「あの素晴らしい愛を・・・」で泣いてしまうのは、歌詞で泣いているわけじゃない。だって歌詞をよく覚えていないくらいなのだから。でもスイッチが入ってしまうには、おっしゃるような理由なんだと思います。何かあるんだろうね。

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